2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14780383
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊藤 清一 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (70335719)
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Keywords | ナノ・イオンイオンビーム / クーロン結晶 / レーザー冷却 / イオントラップ |
Research Abstract |
本研究は線形ポールトッラップ中に閉じ込めたイオンをレーザー冷却によりクーロン結晶化し、これをビーム源とすることにより、ビームサイズがナノメーター台、ビーム広がり角がミリラジアン台のナノ・イオンビームを実験的に生成することを目的としている。 実験ではレーザー冷却の実績や、取扱いの容易さなどを考慮して^<40>Ca^+を使用する.今年度は実験の前段階として^<40>Ca^+を冷却するためレーザー冷却用光学系の製作と整備,および実験装置の製作と改造に費やした. ^<40>Ca^+を冷却するためには波長397nmの安定なレーザー光が必要である.今年度の設備備品として青色半導体レーザーを用いた中心波長397nmの波長可変レーザーシステムを購入した.^<40>Ca^+を効率よく冷却するためには波長866nmのレーザー光も必要である.こちらは397nmレーザー程の精度は必要ないので自作し,安定に発振させることに成功した. また,分子間のクーロン相互作用を考慮した数値計算により,クーロン結晶化したイオンをナノ・ビームとして取り出せることを改めて確認した.
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