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2003 Fiscal Year Annual Research Report

癌塞栓療法に用いる組換えタンパク質の創成

Research Project

Project/Area Number 14780639
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

尾形 信一  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (00314542)

Keywords癌 / 血管新生 / 血液凝固因子 / トロンビン / エラスターゼ / 塞栓療法
Research Abstract

本研究では,癌部位の新生血管内特異的に血栓を形成させる,変異型プレトロンビン-2(以下PT-2)の創成を目的とした。具体的には,野生型PT-2のアミノ酸配列上において,本来,Xa因子によって切断されるアミノ酸配列を,癌部位で有意に高発現している,エラスターゼの切断配列に変換した変異型PT-2の作製を目指す。昨年度までに研究代表者は,1)エラスターゼによって切断されるアミノ酸配列の探索と同定,2)大腸菌内で変異型PT-2を発現させるベクターの構築,を行った。本年度は,組換えタンパク質の発現・精製,ならびにエラスターゼによるトロンビン活性の検討を行った。
A)変異型PT-2の発現と精製
昨年度構築した発現ベクターを用いて,エラスターゼ切断配列を有する変異型PT-2を,マルトース結合タンパク質(以下MBP)との融合タンパク質として発現させた。変異型PT-2は,可溶性画分に回収され,アミロース担体を用いたカラムクロマトグラフィーによって精製を行った。精製画分をSDS-PAGEに供したところ,CBB染色上,ほぼ単一バンドにまで精製することができた。
B)変異型PT-2の活性測定
先ず,変異型PT-2に対してエラスターゼを作用させ,切断の状態を,SDS-PAGEによるバンドパターンの変化として追跡した。その結果,トロンビンB鎖に相当する分子量のバンドが検出され,変異型PT-2は,変異導入部位において切断されることが示唆された。次に,エラスターゼによって切断した変異型PT-2を,トロンビンの蛍光ペプチド基質であるBoc-Val-Pro-Arg-AMCに作用させ,活性測定を行ったところ,基質の切断に起因する蛍光強度の上昇が認められ,トロンビン活性を発現することが示された。

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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