2015 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞におけるCD44vを介したグルタミン酸放出の意義
Project/Area Number |
14J06883
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡崎 章悟 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Keywords | 酸化ストレス抵抗性 / xCT |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画においてはCD44バリアント(CD44v)陽性口腔癌のモデルを用いた解析を予定していたが、グリオーマ細胞において上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)がxCTを安定化するという重要な所見を得たので、予定を変更し、はじめに、グリオーマにおけるEGFRによるxCT安定化が腫瘍の進展に及ぼす影響について検討することとした。 EGFRの発現ステータスの異なるグリオーマ細胞株及びグリオーマ組織検体を用いてEGFRとxCTの発現ステータスを比較したところ、その相関関係が認められた。さらに、RNA干渉法によるEGFRのノックダウンはxCTの発現を低下させ、EGFRの過剰発現はxCT発現を亢進させることが明らかになった。EGFRによるxCT安定化はシスチン取り込みと細胞内GSH量の増加さのみならず、グルタミン酸の放出につても上昇が認められ、その効果はxCTを介していることが示された。細胞外グルタミン酸は細胞遊走に寄与することが報告されているため、xCTを介したグルタミン酸放出が細胞遊走に及ぼす影響を検討ところ、xCT阻害剤であるスルファサラジンによりその有意な抑制が認められた。 以上のことより、xCTはEGFR過剰発現グリオーマにおいてその酸化ストレス抵抗性と細胞遊走に寄与することが明らかとなり、その治療標的として有望な分子であることが示された。 今後は、グリオーマにおいて得られた所見がCD44v陽性の上皮系腫瘍においても認められるか検討を行っていく予定である。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)
-
-
-
[Journal Article] Ink4a/Arf-dependent Loss of Parietal Cells Induced by Oxidative Stress Promotes CD44-dependent Gastric Tumorigenesis.2015
Author(s)
Seishima Ryo, Wada Takeyuki, Tsuchihashi Kenji, Okazaki Shogo, Yoshikawa Momoko, Oshima Hiroko, Oshima Masanobu, Sato Toshiro, Hasegawa Hirotoshi, Kitagawa Yuko, Goldenring James R, Saya Hideyuki, Nagano Osamu
-
Journal Title
Cancer prevention research
Volume: 8
Pages: 492-502
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-