2014 Fiscal Year Annual Research Report
自然地形における自律移動ロボットの確率的環境理解に関する研究
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14J08407
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大津 恭平 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 移動ロボット / 環境認識 / 自己位置推定 / 自律移動システム / ステレオ視 / オンライン機械学習 / パラメータ同定 / 確率的地図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、事前情報の限られている屋外環境において、移動ロボットが自律的に環境を知覚するシステムの構築を目的とし、1) ステレオ視による地形の幾何形状の復元、2)画像と振動データに基づく土壌の非幾何パラメータの推定 、3) 自然地形における自己位置推定アルゴリズム、という研究課題に取り組んでいる。 本年度は、まず1の課題に関してV-disparity法というステレオ視における路面推定アルゴリズムを自然環境に応用し、地形の幾何形状モデルを復元する手法を構築した。V-disparity法ではステレオ視により取得された視差画像から、3次元空間に投影することなく地面のグリッド地図を作成できる。その結果、従来の局所平面フィッティング法などに比べて計算効率の向上に寄与することを確認した。さらに実験で得られた画像により、提案手法が実データで有効であることを確認した。 次に、3の課題に関して、未知環境において画像から自己位置を推定する手法を構築した。従来手法の問題点である計算量の大きさを、従来より少ない特徴点の数から相対姿勢を推定するアルゴリズムを考案することで解決を図った。その結果、実験で得られたデータにおいて推定精度を落とすことなく2倍以上の計算速度向上につながることを実証した。また、事前予測の困難である自然環境において、環境認識に基づいて適応的にアルゴリズム選択を行うことで、地形変化にロバストな位置推定ができることを実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、移動ロボットの自律環境知覚システムに関し、アルゴリズムの構築を進めている。同時に、構築した手法は伊豆大島の火山地形における実証試験により実用性を評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は土壌の非幾何パラメータをカメラを用いて遠隔で推定するために、機械学習を用いた手法の考案に着手する。また、構築したアルゴリズムをロボットの試験機に実装し、屋外フィールド試験において有用性を検証する。
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