2003 Fiscal Year Annual Research Report
分子シャペロン基質認識の分子構造基盤及びメカニズムの解明
Project/Area Number |
15032207
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態) (40181953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田角 聡志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任研究員(常勤形態) (90359646)
篠崎 文夏 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任研究(常勤形態) (00359647)
寺澤 和哉 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任教員(常勤形態)
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Keywords | 分子シャペロン / Hsp90 / プロテアソーム活性化因子 / PA28 |
Research Abstract |
(1)PA28の基質結合解析:モデルペプチド(TRP2)をビオチン化し、再構成したPA28α・β或いは、コントロールとしてBSAと混合し、G-50カラムにより結合したペプチドをタンパク質と共に素通りに回収して定量した結果、PA28ではコントロールの2.5倍の結合が検出された。 (2)PA28γの細胞内基質タンパク質の同定:ヒトHeLa細胞から核分画を調製し、核に局在するアイソフォームであるPA28γに対する抗体を用いて免疫沈降を行い、特異的に結合したタンパク質を電気泳動で分離した後、ゲルから切り出しトリプシン消化して、TOF-MSを用いたPMF解析を行なった。タンパク質量の多い方の二つのバンドについては顕著なピークが得られたが、複数の分子が混在している可能性があり、分子の同定には至らなかった。 (3)Hsp90のコンディショナルノックアウトの作製:ニワトリDT40細胞を用いて、Hsp90βの二つの遺伝子を破壊することに成功した。また、コンディショナルノックアウトに必要となるHsp90αの発現コンストラクトを作製した。Hsp90αの遺伝子破壊については、最初に用いたノックアウトコンストラクトでは成功せず、新たなコンストラクトの作製を行なった。 (4)Hsp90とプロテインキナーゼとの結合様式の解析:Hsp90の基質として知られているプロテインキナーゼのHsp90との結合様式(結合部位)を明らかにすることを目指し、Raf-1キナーゼのキナーゼドメインにFLAGタグを付け、COS7細胞で発現させたところ、内在性のHsp90及びコシャペロンのCDC37(p50)との結合が確認できたが、キナーゼドメインをいくつかに分けた断片として発現させた場合には、発現量そのものが少なく解析できなかったので、今後はGST融合タンパク質として大腸菌で発現させ、Hsp90との結合を解析することにした。
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Research Products
(1 results)