2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15084205
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
南方 暁 新潟大学, 大学院・実務法学研究科, 教授 (70125805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上石 圭一 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (80313485)
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Keywords | 非主題化 / 紛争回避 / 共同体的規制 / 人間関係 / 法律家へのアクセス / 法的リテラシー / 法と情報 / 主観的要素 |
Research Abstract |
1.今年度は、本調査を前にして予備調査を行った。予備調査の結果から、質問票のもつ問題点を検討して本調査への準備をした。また、A01およびA02グループと研究会を共同でもち、本調査のための調査票を作成するに当たっての基本的な視点や質問項目の適切性を検討した。 2.質問をする際に重要と思われる調査員への指示項目もあわせて、検討した。 3.本調査が開始されたので、調査員に対して、調査の意義や目的など、また、調査に際してのプライバシー保護など調査が適切に行われるようにするため説明会を行った。説明を通して新たに検討するべき点も出てきており、継続的に調査項目や調査技法について検討した。 (ア)説明会においては、各調査員に対して、本研究の意義、とりわけ司法改革との関係で有益な情報を提供するためにも重要であることを周知させて、調査を進めるよう強く指示した。 (イ)面接調査においては、当事者のプライバシーに関わる質問事項が多いために、慎重な対応をすることが強調された。 4.説明会などを行った上で、本調査を実施した。 (ア)今回の調査で特徴的な点は、個人情報に関して被調査者が極めてセンシティブになっている現実が明らかになったことである。その結果、個人の意識や行動に関する聴き取り調査(詳細な内容の把握を目指すもの)が円滑に行えない事態となっている。 (イ)現在、整理されている資料から仮の分析として、紛争の内容は別にして、2割前後の回答者が何らかのトラブルを経験しているようである。紛争の内容、紛争の展開過程に関して、一層詳細な分析をすることによって、日本人の法行動や法意識の特質を明らかにすることが出来ると思われる。 5.調査項目検討などの作業に平行して、外国における関連調査の資料を収集検討した。
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