Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 裕泰 ものつくり大学, 建設技能工芸学科, 教授 (40258926)
白石 昌也 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70127330)
佐藤 滋 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60139516)
村松 伸 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (70202356)
村田 健一 文化庁, 建造物課, 主任文化財調査官(研究職) (50280607)
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Research Abstract |
平成15年度は,通年で二度,国際学術調査を行い,併せて現地において,共同研究に資する準備を進めた. 4月から5月にかけて,歴代皇帝陵の調査の一部として,フエ地方の墓の悉皆調査を進めて,一般的な墓の形式と死生観に関する情報を収集した. 7月から9月の3ヵ月及び2月から3月の期間に集中して現地調査の準備・実施・整理が進められた.現地調査は総合調査の一環として,阮朝京城西壁・同北壁のGPS測量,砲臺の実測,阮朝紫禁城内乾成宮の配置測量,隆安殿の実測,国史館の実測,嗣徳帝陵の光波測量,隆徳殿の修理工事前現況調査,土公祠の振動特性解析などを主たる調査無内容とした.とりわけ.勤政殿の基壇発掘調査に隣接する乾成殿を中心とする残存基壇の現況を図化し,乾成宮の基壇の構成の復原考察に資する痕跡調査に一定の成果を残した.また,都市計画学の観点から,エコロジカルな都市の景観特性の調査を進めた. 国内では,年度を通じて基礎的研究が進められ,「安南通史」に記載される建築・都市の情報を年表としてまとめた. 研究成果の発表は,日本建築学会における論文発表が,8月(大会・名古屋)及び3月(関東支部・東京)に行われた.その他,国際学術調査の中間報告図書がまとめられている. 例えば,京城囲繞壁の配置計画を砲臺の配置寸法計画の観点から分析し,計画寸法の推定を試みた.建築遺構の発掘が進む乾成宮では.乾成殿を中心に礎石位置の実測を進めた.その復原考察は,内部資料としてまとめられている.度量衡の歴史情報,復原模型製作に資する住宅の設計方法に関する聞き取りを伝統的技術保持者より行い,また,勤政殿の内部意匠に関する情報を古写真をもとにまとめた. 文献収集は,ハノイにおいて.漢喃研究院・社会科学情報院・史学院にて,今後,収集すべき資料のリストアップを進め,翌年度の継続課題とした.
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