2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境音響数値解析技術の開発と活用のための標準性能評価基盤構築に関する研究
Project/Area Number |
15206064
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大鶴 徹 大分大学, 工学部, 教授 (30152193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 哲哉 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (80282995)
坂本 慎一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (80282599)
河井 康人 関西大学, 工学部, 教授 (70121796)
堀之内 吉成 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20199558)
鮫島 俊哉 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教授 (00298192)
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Keywords | 建築音響 / 環境騒音 / 数値解析 / データベース / ベンチマーク問題 / インターネット / 波動解析 |
Research Abstract |
最終年度として今年度は、前年度までに構築し稼働中のベンチマークプラットフォームの拡充と整備を下記の通り行った。 1 ベンチマーク問題の追加と充実 1.1 過渡応答解析 過渡応答計算のための音源特性は,基本的にデータ提供者に一任,提供者は特性を記述することとしている。しかしより効率的な解析を可能とする目的で,推奨する特性として,特性を時間波形で規定するものと初期空間分布で規定するものの2者をそれぞれ数式により定義した。 また,過渡応答解析でのサンプリング周波数は,基本的に全ての問題で8kHzと決定した。 1.2 コンベンションホール内部音場問題(B1-5、6)の追加 実務的な問題の充実のため,コンベンションホール(座席なしの問題:B1-5,座席ありの問題:B1-6)を追加した。境界条件については,実際に使用された材料の吸音率を提供している。 1.3 整形残響室内部音場問題(B0-2)の追加 内部問題の基本問題として,整形残響室(東京大学生産技術研究所)をB0-2として加える。なおこの室は縮退の起きやすい立方体(BO-1)に比し,固有周波数が周波数軸状でよりばらつくことから,室内音場算定のベンチマークとして有用と判断したものである。 1.4 ベンチマーク問題群の修正 B1-1(小ホール)に関して,FEM・BEM用メッシュをHP上に公開した。また,A1-5の円筒付障壁の問題は,全面吸音であり現実的でないこと,空間分割する際の円筒面の扱いが難しいことから,「T型または逆L型、上面部のみ吸音」という問題へ修正した。 2 異なる手法間での相互比較 有限要素法,境界要素法など互いに異なる解析手法で同一対象(不整形残響室、コンサートホール)を解析し計算性能や結果の相違などを比較した。 3 研究成果を社会へ還元するための公開シンポジウム等の開催 本研究の成果を広く公開するために年度末に建築会館において「討論会-学術・技術の現場と音響数値解析ベンチマークプラットフォーム」と題する討論会を実施した。
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Research Products
(6 results)