2004 Fiscal Year Annual Research Report
組織学的インビボ観察が可能な高解像度光トモグラフィの開発と早期・表在癌の診断
Project/Area Number |
15300162
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
春名 正光 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20029333)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 成昭 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70190402)
関本 貢嗣 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10273658)
近江 雅人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60273645)
|
Keywords | 高解像度光トモグラフィ / インフォーカスOCT / 高速OCT / 線維肉腫 / 胃癌の早期診断 |
Research Abstract |
本年度は空間分解能3μmで高速データ取得可能なプロトタイプのHi-OCT実用装置を試作した。この装置で取得したOCTと組織切片の顕微鏡写真を比較して、早期表在癌の診断における装置の有用性を示唆した。 (1)OCT光学系の光遅延系に光ファイバPZT位相変調器を用いて高速OCTシステムを試作した。PZT変調周波数100Hz、イメージサイズ1×1mm^2、400×400ピクセルでのOCTデータ取り込み時間4秒を達成した。 (2)光源にフェムト秒レーザを用いて全光ファイバHi-OCT実用装置を試作し、空間分解能4.5μmでOCTデータ取り込み時間4秒で高解像度OCTイメージを取得した。 (3)試作したHi-OCT装置にサンプル照射レンズ移動機構を取り付け、焦点位置を一定距離づつシフトして5〜10枚のOCTを取得、これらを重ね合わせて到達深度3mmのインフォーカスOCTを実現した。 (4)サンプルの屈折率を仮定し、一度のステージ走査でインフォーカスOCTイメージを取得する手法を提案した。この手法を用いて、到達深度3mmの高速のインフォーカスOCTを実現した。 (5)上述のイメージング手法を用いて、マウス腹部の線維肉腫のHi-OCTを取得して、これを切片の顕微鏡写真と比較した。 (6)ヒト胃壁のin vitroでインフォーカスOCTイメージを取得し、組織切片の顕微鏡写真とを対比し、胃癌の早期診断への有用性を検討した。とくに、癌の早期診断に重要な粘膜下1〜2mmにある厚さ数10μmの粘膜筋板を鮮明にイメージングできることを確認した。
|
Research Products
(12 results)