2005 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶の実用的作製法の開発と機能フォトニックデバイス応用
Project/Area Number |
15360174
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宇高 勝之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20277817)
|
Keywords | フォトニック結晶 / 干渉露光 / 多次元ナノ周期構造 / 超小型光機能素子 / カーボンナノチューブ / 量子ドット |
Research Abstract |
超小型半導体光集積回路を実現する上で重要な構成要素となる多次元フォトニック結晶を作製するために、大面積なサブミクロン周期構造を高スループットで作製可能な2光束干渉露光法による2インチ大面積高均一・高効率多重露光技術を確立した。当干渉露光方法とその後の形状整形技術を用いて作成した2次元(2D)サブミクロン周期構造上への3Dフォトニック結晶を、従来のバイアススパッタによる自己クローニング法のみならず通常のRFスパッタ法によっても作製可能であることを示した。さらに、下部にはInGaAsP/InP半導体分布ブラッグ反射器(DBR)、上部には干渉露光を用いて形成した2D周期構造上a-Si/SiO2誘電体3Dフォトニック結晶を装荷したInAlGaAs/InAlAs多重量子井戸(MQW)活性層を有する多次元フォトニック結晶光機能素子を検討した。まず、DBRの効果を検証すべく、有効フレネル係数法及び厳密結合波(RCWA)法により解析を行い、半導体DBRでは32ペア、誘電体DBRでは6ペア程度でそれぞれ約12%の光損失低減効果が有ることを明らかにした。そして、実際には上部は2D周期構造とした素子を用いて、光励起による発光特性を評価した。その結果、パルス光励起により、しきい値光パワーとして約150mW(換算しきい値電流密度約1kA/cm2以下)の低しきい値において、表面2D周期構造の周期で決まるDFB波長に概ね一致した波長(1460nm)でのレーザ発振を実現した。さらに、光励起角度を約5°回転させることにより約2nmの波長可変を達成した。これらの結果により、本素子が光励起により任意位置での共振器形成と波長可変を有する低しきい値超小型集積機能レーザとして有望であることを示した。また、干渉露光よる大面積周期構造を用いてカーボンナノチューブの配列制御も実現し、本構造の有効性を明らかにした。
|
Research Products
(6 results)