2004 Fiscal Year Annual Research Report
活性酸素を視覚化するESR・MRI同時画像化装置の開発
Project/Area Number |
15390363
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
藤井 博匡 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (70209013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巨瀬 勝美 筑波大学, 物理工学系, 教授 (60186690)
青木 雅昭 (株)NEOMAX, マグネット応用開発部, 研究員
拝師 智之 (株)エム・アール・テクノロジー, 研究員
|
Keywords | 活性酵素 / MRI / ESR / 画像化 / フリーラジカル / スーパーオキシド |
Research Abstract |
平成16年度の研究概要について以下にまとめた。 前年度、ESR・MRI同時画像化装置の原理モデルを作り上げた。本年度はこのモデルに従って装置の試作を行い、本装置を用いた基礎実験をいくつか行った。 (1)ESR・MRI用一体型マグネットの製作 Nd-Fe-B系の永久磁石素材により、0.5Tの磁場強度を持つ部分と0.04Tの磁揚強度を持つマグネットを製作した。0.5Tの磁場強度においてMRI信号を、0.04Tの磁場強度下でESR信号を取ることを目指している。こにマグネットにMRI用共振器とESR用共振器を取り付け、MRI信号は22MHzのラジオ波での検出を、ESR信号は1.2GHzのマイクロ波を用いて検出を試みた。各々の信号は、非常にS/Nの高い状態で得ることが出来、このことから、ESR・MRI用マグネットの磁揚安定性は非常に高いことがわかる。このマグネットでは、ESR部とMRI部の中心磁極の距離は約20センチメートルで、ESRとMRI測定が非常にスムースに行うことが可能である。 (2)MRI画像の取得について 上記の装置を用いて、MRI画像の撮像を試みた。用いたパルスシークエンスは、一般的なスピンエコー系で、実験動物のマウスやラットを用い、一般に測定されているT1強調画像、T2強調画像を撮像することが出来た。これらのシークエンス以外に、3D撮像も試みている。また、スピンエコー系のシークエンス以外にグラジエントエコー系での撮像も行っており、15分という短時間に12から16枚のスライス画像の撮影が可能となっている。 (3)ESR信号の観測について モデル系を用いてフリーラジカルを発生させ、ESR信号の観測を行った。発生させたスーパーオキシドラジカルをスピントラップし、そのESRスペクトルの観測に成功しており、現在ラジカル分布をMRIとESR画像とから決定する検討を続けている。
|
Research Products
(1 results)