2004 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者の主体的療養を支援する外来看護モデルの外来看護実践への適用に関する研究
Project/Area Number |
15390668
|
Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
佐藤 禮子 放送大学, 教養学部, 教授 (90132240)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 まゆみ 千葉大学, 看護学部, 助教授 (10251191)
増島 麻里子 千葉大学, 看護学部, 助手 (40323414)
柴田 純子 千葉大学, 看護学部, 助手 (80361418)
神間 洋子 千葉大学, 看護学部, 助手 (00375619)
|
Keywords | 外来 / 外来看護 / がん患者 / 通院 / 療養 / 主体的 / 外来看護モデル |
Research Abstract |
1.外来通院するがん患者の療養生活および外来看護の活用の実際に関する調査の実施 開発した質問紙を用いて、研究フィールドに外来通院するがん患者を対象に質問紙調査を実施した。質問紙配布数は433、回収数は354(回収率82.0%)であった。約60〜70%の者は、がん・がん治療に起因する身体・社会的問題および生活上の問題に対処できていたが、心理的問題に対しては、50〜60%ほどの者しか対処できていなかった。ほぼ100%の者が自分の疾患や治療について理解し、約70%の者は自分の意思で治療法を選択・決定できていたが、約20%の者は、疾患や治療に関する情報を十分に得ていない、あるいは、治療法の選択・決定に自分の意思があまり反映されていないと回答した。約70%の者は疾患や治療に関する知識を得るための設備(資料室など)の設置を望んでいた。問題解決や意思決定などにおいて、外来看護師はあまり活用されていなかった。 2.外来看護モデルに基づく具体的な外来看護実践方法の考案と実施準備 上記1の調査結果に基づき、具体的な外来看護実践方法を考案した。考案の要点は、(1)患者-看護師関係を確立し、患者個々に対する看護過程の展開を可能にする外来看護実践システムの構築、(2)患者自身および患者の抱える問題を理解し、継続した関わりを可能にする外来看護記録の作成、(3)患者の抱える問題の理解を助け、また、患者の主体性を育むことができる患者手帳の作成、(4)看護相談室や患者専用資料室の設置を含む、待合室・診察室の整備、などである。そして、考案した実践方法が研究フィールドにおける各システムと適合するよう、診療科、看護部、事務部、情報管理部などと調整を図った。また、考案した看護実践に従事するスタッフの実践能力の向上を図るために学集会の開催等を行った。さらに、実施にあたって必要な物品を購入・整備した。
|