2004 Fiscal Year Annual Research Report
戦中期日本におけるイスラーム研究の成果と評価-早稲田大学「イスラム文庫」の分析-
Project/Area Number |
15530347
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
店田 廣文 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20197502)
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Keywords | イスラーム研究 / 日本 / 戦中期 / 早稲田大学 / アジア主義 / 戦後 |
Research Abstract |
本研究は、早稲田大学中央図書館所蔵の『大日本回教協会(1938年結成、1945年解散)寄託資料』の整理や分析を通じて、戦前の日本におけるイスラーム研究の再評価と戦後のイスラーム研究への貢献と研究自体の継続性について再評価を行おうとするものである。 昨年度の前半に、13〜14年度の早稲田大学特定課題研究助成による資料の分類整理と包括的なデータベース化の成果として、「CD-ROM:早稲田大学図書館所蔵『大日本回教協会寄託資料目録』早稲田大学人間科学研究科アジア社会論研究室 店田 廣文」を発行した。これは、早稲田大学中央図書館にもおかれて、資料利用者に大いに利用されているが、利用が進むにつれて誤植や脱漏も発見され、一部について修正を施し改良した。 戦前の日本におけるイスラーム研究の再評価と戦後のイスラーム研究への貢献と研究自体の継続性について次の2点から分析し現時点での結論をえた。(1)戦前のイスラーム研究等の成果であるイスラム研究機関の雑誌『回教圏』、『回教世界』、『回教事情』、『イスラム』の収集・分析、および(2)戦中期の1930年代後半から第2次世界大戦後までの大日本回教協会の組織構造と活動実態を「イスラム文庫」にある資料を主に使用して把握、という2つの作業である。その結果、現時点ではイスラーム研究の戦前から戦後への継続の可能性も指摘できると考えられる。
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Research Products
(6 results)