2003 Fiscal Year Annual Research Report
学級経営改善のための介入的支援方法の開発とその評価に関する研究
Project/Area Number |
15530426
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
瀧野 揚三 大阪教育大学, 学校危機メンタルサポートセンター, 教授 (60206919)
|
Keywords | 学級経営 / 学級介入 / 介入的支援 / 教師用RCRT / 学校心理学 |
Research Abstract |
本年度は、学級介入方法の具体化と評価視点の探索的検討を行った。 文献研究として、介入とその分析方法について、おもに学校場面のフィールドワーク関係の国内外の最新の文献資料を集めた。 実践研究とその改善の取り組みとして、3種類の介入方法について、質問紙、観察、面接などを通した現状の把握と分析、今後の展開の予測、フィードバックによる介入の方向性、可能性について検討した。また、経過面接の構造化をすすめた。 (1)個人を対象とした学級経営に関する単発の介入的支援方法の改善と評価:具体的には、教師の児童・生徒の見方を材料にした、夏休みと冬休みを利用した1回だけのサポートコンサルテーションを実施した。 (2)小グループを対象にし、1学期から3学期までの継続的な学級経営について介入的支援方法の開発と評価:教師の児童・生徒の見方を材料にしながら、教師へのコンサルテーションと、参加者間の相互意見交換セッションを5回にわたって実施することによって学級経営の改善を図る手法によって学級経営に相互に助言やコメントをすることによって、介入的な支援を行った。また、実際に学級を訪問して、参与観察的な関わりをし、学級環境の調整や児童へのはたらきかけについてのコンサルテーションを実施した。 (3)PTSDやトラウマを抱えている児童が在席する学級の経営を行う教師への介入的支援方法の開発と評価:当該学級の授業観察、他の観察者からの情報を得ながら、担任教師に対するコンサルテーションを通じて学級経営を支援した。 実践研究の評価面について、介入後の教師や学級の変化をとらえるための評価方法について、教師の内省報告の分析を行った。さらに、客観的な指標を設定する必要がある。
|