2003 Fiscal Year Annual Research Report
作文能力の改善のための学習者のジャンル選択にかかわる信念システムの研究
Project/Area Number |
15530563
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
塚田 泰彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (50163762)
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Keywords | 作文能力 / ジャンル選択 / 信念 / 表現意識 / 発達段階 |
Research Abstract |
作文教育の焦点は「学習者が書こうとする意欲や態度を自らに開示して反省的に書く過程」を保障していくことであり、そのためには、こうした過程での学習者の「意識」(特に書くことについての信念の様態)を捉えることが不可欠である。 本年度は、まず、この信念の様態(信念システム)を捉えるためのモデルを構築するために先行研究の文献的検討を行った。主として、書くことに対する「態度獲得モデル」を分析し、「態度への信念」から「行為への意図」へ進む側面に力点を置いた情緒論的モデルの重要さを確認した。このモデルを中心に、具体的にどう「信念の様相」(=ジャンル選択意識の変容)を捉えるかについて、その事例を提示した研究発表を行った。(全国大学国語教育学会第105回沖縄大会、2003年10月11日) また、この「信念の様相」が実際の教室で効果的な変容を遂げるには、「相談(ガイダンス)の過程」が重要であるとみられることから、この点に言及している研究文献を入手するために、国際学会に参加して資料収集を行った。(全米英語教師協議会2003年年次大会、アメリカ合衆国サンフランシスコ市、2003年11月20日〜25日) この入手文献を基に、「信念システム」に関与する「対話としてのジャンル」の位置づけを検討した。
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