2003 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンの酸窒化処理による表面応力の動的挙動と電気特性
Project/Area Number |
15560026
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
板倉 明子 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主幹研究員 (20343858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 正彦 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主席研究員 (60343836)
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Keywords | ストレス / 酸化 / ラジカル窒化 |
Research Abstract |
シリコン酸化膜を窒化すると、ストレス誘起電流の抑制やボロン突き抜け現象の抑制など、絶縁膜としての電気特性が向上する。ゆえに、半導体デバイスの絶縁膜として最も実用化が急がれているが、窒化処理手法は確立しておらず、電気特性以外の特性も分かっていない。本研究は、酸窒化膜実用化のために、絶縁破壊やデバイスの寿命に密接に関わる重要な性質である表面や界面の応力特性を明らかにすることを目的に始めた。 具体的には、(1)シリコンの酸化処理、窒化処理中に表面応力をin-situで測定する。また、(2)同窒化処理絶縁膜について電気特性を評価する。また、電気特性を悪化させるといわれる応力について、(3)表面応力の存在と電気特性の関連性の解明する、などの手順で研究を行っている。このうち、初年度において、シリコン熱酸化膜、プラズマ酸化膜の膜厚を変えて窒素プラズマに曝して、ラジカルな窒素で窒化し、その間、実時間でストレスの変動を測定した。酸化膜が出来たことによって生じていた表面の圧縮性のストレスは、窒素処理によって緩和された。しかし、その緩和量は、酸化膜厚によらず、すなわち酸化膜の作るストレスの値にも依存しなかった。また、この性質は、酸化膜の作成法が、プラズマ酸化、熱酸化のいずれでも同様に現れた。イオン酸化のみが異なったが、これは酸化時の欠陥が多く、大きなストレスが生じていたためだと考えられる。
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Research Products
(1 results)