2004 Fiscal Year Annual Research Report
干渉露光と斜入射X線多重露光を併用したフォトニック結晶の形成に関する研究
Project/Area Number |
15560038
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小野 雄三 立命館大学, 理工学部, 教授 (90319492)
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Keywords | フォトニック結晶 / 干渉露光 / X線露光 / リソグラフィー / ホログラフィック |
Research Abstract |
1.3次元フォトニック結晶の透過率特性を求めるために、フォトニック結晶を多層に分割し、各層の屈折率を実効屈折率法で導出することで、フォトニック結晶を厚さ方向に屈折率の周期的分布を有する多層膜構造にし、マトリックス法により、この多層膜の透過・反射特性を計算する手法を考案した。この方法は、平面波展開法やFDTD法等に比較すると、桁違いに早い計算速度で特性を求められる。この方法で、多層化した時面内の対称性がある結晶について特性計算を行った。ストップバンドが固有の波長域に生じることが、本計算で求められ、計算法の妥当性が検証された。 2.4光束干渉で、5〜10ミクロン程度の厚さを持つFCC構造の3次元フォトニック結晶が形成できた。波長441.6nmでは、感度特性が適した感光材料が無いため、SU-8フォトレジストをITXとIRGACURE 250で増感した。また入射条件を実現するために、直角プリズムと厚いガラス板を用いた干渉光入射装置を構成した。 3.325nmでの干渉露光では、SU-8の吸収が大きすぎるために、薄い表面部分しか露光されないことが判明した。このため、実効的に重合開始剤濃度をさげるために、エポキシ樹脂エピコートS157を混合することで、吸収を減少させる構成を考案し、実験を開始した。また、空間分割法を用いた簡便な干渉露光系を構成した。 4.4光束干渉で14種類のブレーベ格子全てを作製できることは既にわかっていたが、本方法で各格子に何種類の格子定数の格子を作製出来るのかを理論検討した。14種類のブレーベ格子を形成するための入射光の格子ベクトルの組み合わせを求め、それから格子定数を求めた。その結果、最大で16種類、最小で1種類の格子定数になることがわかり、総数で81種類の格子が本方法で形成できることがわかった。
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Research Products
(4 results)