2005 Fiscal Year Annual Research Report
干渉露光と斜入射X線多重露光を併用したフォトニック結晶の形成に関する研究
Project/Area Number |
15560038
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小野 雄三 立命館大学, 理工学部, 教授 (90319492)
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Keywords | フォトニック結晶 / 干渉露光 / X線露光 / リソグラフィー / ホログラフィック |
Research Abstract |
1.今回新たに、全てのブラベー格子を形成できる方法を見出した。全てのブラベー格子は3つの基本並進ベクトルで記述されるが、このベクトルの内の2つのベクトルで規定される周期的に配置された3つの面の交叉点を表す式が格子ベクトルとなることを数学的に証明した。実際には面ではなく有限厚さの壁が交叉する部分がフォトニック原子となる。具体的な製作方法はスリットアレイ状のX線マスクを3枚順次用いて、異なる斜入射角で3回露光すれば良い。なお、この方法はX線の他、光の干渉露光にも適用できる。 2.SU-8フォトレジストの有感波長は350〜400nmに限られるが、新しい増感材としてH-Nu470色素と光重合開始剤OPPIを組み合わせることで昨年度までの20倍以上の感度を441.6nmで得られるようになった。 3.SU-8フォトレジストは325nmでは吸収が大きすぎて厚膜としては使用出来なかった。そこで、主剤であるエポキシ樹脂(エピコート157-65S)を添加して希釈した。しかし表面張力のため平坦な塗布ができなかったので、界面活性剤(Novec FC-4430)を添加し改善した。しかし露光後クラック発生が見られたため、ポリウレタン系樹脂(Tone305)の添加を行い、細かいクラックは解消できた。しかし粗いクラックが残っている点が未解決である。 4.上記2,3の知見から、所望の感光波長のフォトレジストを合成できる見通しが立った。 5.3次元フォトニック結晶中に欠陥埋め込み導波路を形成する方法について考案した。SU-8塗布後、325nmの波長の光でパターニングすることで、表層に硬化した導波路部分を形成できる。この後、SU-8を重ね塗りし、フォトニック結晶を形成すれば、埋め込み導波路となる。
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Research Products
(4 results)