2003 Fiscal Year Annual Research Report
電子ビーム励起プラズマによる超硬質薄膜創製法の開発
Project/Area Number |
15560106
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
PETROS Abraha 名城大学, 理工学部, 助教授 (60308939)
|
Keywords | 電子ビーム / プラズマ / 超硬質薄膜 / c-BN膜 / 基盤バイアス / ほう素ターゲット |
Research Abstract |
はじめに:BN(窒化ほう素)は成膜条件によりh-BNやc-BNが存在する。高圧合成法で生成されるc-BNは切削工具に使用されているが薄膜にすることで切削工具だけでなく広いバンドギャップをもつため新しい半導体素子や、幅広い透過性を生かした光学窓材等として期待されている。本研究では制御性の高い電子ビーム励起プラズマ(EBEP)装置を用いてBN系薄膜の生成を行った。 実験方法:本実験ではターゲットとしてB(ほう素)、基板にSi,プロセスガスにN_2,ボンバーディングガスにArを用いた。EBEP装置の三つの炭素電極からなるビーム照射孔の一つを基板バイアス用に,二つをBターゲットのバイアス用に照射した。また放電電流・加速電圧・プロセスN_2ガスの流量・BターゲットとSi基板の位置を変化させBN薄膜への影響を触針式段差計・フーリエ赤外分光(FT-IR)・オージェ電子分光(AES)により調べた。またRF装置(13.56MHz)を用い成膜を行いBN薄膜への影響を調べた。 結果:EBEP装置のみによる成膜ではFT-IRによってそのほとんどがa-BN, h-BNであり1370cm_<-1>と800cm_<-1>のピークを確認した。Si基板とBターゲットの位置を変更したRFを用いた成膜では1000cm_<-1>〜1100cm_<-1>にc-BNに起因すると考えられるピークを確認した。またAESにより薄膜を構成する元素はBとNがほとんどであり、その他としてCやOであることを確認した。
|