2003 Fiscal Year Annual Research Report
信頼度による階層化電力情報ネットワークによる自律分散型系統安定化システムの構築
Project/Area Number |
15560238
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
鵜飼 裕之 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40135405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 光一 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10024283)
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Keywords | 電力システム / 情報ネットワーク / 系統安定化装置 / ロバスト制御 / 情報信頼度 / 縮約系統 / H^∞制御 / WEST10機系統モデル |
Research Abstract |
本研究では,地域系統や遠隔地の変動を制御対象発電機に対する環境変化と捉えることで,内部システムとしての発電機の系統安定化装置の制御パラメータを自律的に変容する手段を確立することを目的としている.平成15年度の成果を以下に示す. 1.制御系の構築に関して,まず電力情報ネットワークの考え方に基づいて,対象発電機および近隣の発電機群とそれらを繋ぐ送電線を含む地域系統の制御モデルを導出した.コントローラ設置対象発電機の情報は,伝送される情報,発電機パラメータともに信頼性が高いものが得られる.一方,近隣発電機から伝送される情報や,その地域の系統パラメータは自端に比べて信頼性が低くあいまいなものとなる.さらに地域系統での負荷変動や系統構成の変動などが不確実性の要因となる.そこで,制御モデルを構築する際,自端情報を用いる制御対象発電機は詳細なモデルにより表現し,近隣の発電機および地域系統は,伝送情報の暖昧さや系統の不確実性を考慮しながら縮約化した系統モデルを用いた.さらに,地域系統に繋がる他地域は無限大系統として捉え,その連系点における電力情報を初期潮流を求めるために利用した.このような考え方に基づいて構築した制御モデルから,H∞制御理論に基づいて系統安定化装置の制御系を設計し,その特性評価をMATLAB/SIMULINKを用いて構築した電気学会WEST10機系統モデルにおけるシミュレーションを行うことで検証した. 2.実系統において従来型のPSSは既に実績を上げている.そこで,運用信頼度を考慮して,従来型のPSSに前項の方針にて設計したH∞制御理論に基づくコントローラを付加することによって系統安定度向上を目的とした制御系を設計した.また,その特性評価をMATLAB/SIMULINKを用いて模擬した電気学会WEST10機系統モデルにおけるシミュレーションを行い,手法の有効性を検証した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 藤田勇樹, 鵜飼裕之他3名: "階層型情報ネットワークに基づく広域系統ロバスト安定化制御システム"平成15年度電気学会電力・エネルギー部門大会予稿集(分冊A). 389-390 (2003)
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[Publications] 前田勇樹, 鵜飼裕之他1名: "情報の信頼度を考慮した広域電力系統のロバスト安定化制御"平成15年度電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会資料. PE-03-92 (2003)