2004 Fiscal Year Annual Research Report
Sox17/Sox18の二重遺伝子改変マウスを用いた血管形成の分子機構の解析
Project/Area Number |
15580254
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金井 克晃 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30260326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米川 博道 財)東京都医学研究機構, 実験動物研究部門, 副所長(研究職) (30142110)
林 良博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90092303)
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Keywords | Sox17 / Sox18 / 血管形成 / 肝臓 / 腎臓 / Vcam-1 / 胚性内胚葉 / マウス |
Research Abstract |
Sox(Sry-related HMG box)遺伝子は、哺乳類から無脊椎動物まで幅広い種から同定され、様々な細胞、組織の分化や発生に重要な役割を担っている転写因子群である。我々は、SoxサブグループFに属する新規のSox遺伝子(Sox17)を単離し、その欠損マウスを用いて、マウスSox17が胚性内胚葉の分化、維持に必須の遺伝子であることを明らかにする過程で、Sox17遺伝子が他のサブグループFメンバー(Sox7、Sox18)と共に、胎仔期の血管内皮細胞に強く発現することを見出した。しかしながら、Sox17欠損マウスの血管形成に異常は認められず、Sox18(Sox18欠損マウスは血管系異常を示さない)あるいはSox7が血管形成機構において相補的な役割を担っていると推測された。そこで、Sox17およびSox18遺伝子のコピー数を減少させた二重改変マウス(Sox17^<+/->/Sox18^<-/->)を作出、解析したところ、Sox17^<+/->/Sox18^<-/->マウスにおいて、卵巣での生理的血管形成の異常(成熟個体)や肝臓、腎臓における血管の分枝異常(生後発生過程)が認められ、SoxサブグループFが血管形成過程において機能することが示された。また、RNA解析の結果、Sox17^<+/->/Sox18^<-/->マウスの肝臓、腎臓において、Vcam-1 mRNAの発現量が有意に減少することが明らかとなった。以上の結果は、Sox17、Sox18は血管形成調節因子(Vcam-1など)を直接転写制御することで、血管形成に機能する可能性が強く示唆された。
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Research Products
(6 results)