2004 Fiscal Year Annual Research Report
ピロプラズマ原虫のマダニ体細胞への付着および侵入機構の解明
Project/Area Number |
15580265
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小山田 隆 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (80050665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筏井 宏実 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (80327460)
吉岡 一機 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (30327457)
松鵜 彩 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (40348595)
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Keywords | ピロプラズマ原虫 / マダニ / モノクローナル抗体 / Babesia caballi / Babesia equi / Babesia gibsoni / 付着および侵入機構 / Lactoferrin |
Research Abstract |
本研究は、ピロプラズマ原虫感染症に対して本原虫の生活史を総合的に鑑み、制圧に最も重要と考えられるマダニ増殖ステージにおける付着および侵入機構の解明を最終目的として行われた。以下に本研究成果の概要を述べる。 1.細胞侵入課程における高発現蛋白質に対する新規特異的モノクローナル抗体作製を行ない、その蛋白質をコードする原虫新規遺伝子配列を決定した。それらはProtein Disulfide Isomerase(PDI)およびImmunoglobulin Binding Protein(BiP)であった。得られたPDIおよびBipは宿主免疫回避機構としての表面抗原変異、細胞侵入時における接着因子の活性化さらに抗原虫薬の標的蛋白質として重要である事が示唆された(投稿中)。また、本原虫表面蛋白質P30およびP32が膜接着蛋白質である事が明かとなった(投稿準備中)。 2.ピロプラズマ原虫生活史において重要な増殖の場であるマダニ体内における動態観察のため、ピロプラズマ原虫感染マダニ作出を実験的に行ない、原虫の動態観察を行なった。本実験的感染法を用いた場合において、経時的かつ定量的にマダニ体内におけるより詳細な原虫動態観察を可能とした(投稿準備中)。 3.分子レベルでの解析を行なうためB.caballiの染色体解析を行ない、染色体分離条件、染色体数および全ゲノム長を明らかにした(業績:4番目)。 4.Lactoferrin(LF)を用いた増殖機構解析を行ない、apo-LFがB.equiの増殖には関与せずB.caballiの増殖を強く抑制する事を明らかにした(業績:5番目)。 5.野外B.gibsoni原虫における迅速高感度簡易診断法の確立および新規感染経路を明らかにすると共に、慢性感染時における宿主動物の病態解析および新規治療薬に対するその可能性および応答を明らかにした(業績:1-3番目)。
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Research Products
(5 results)