2004 Fiscal Year Annual Research Report
慢性腎不全における抗利尿ホルモン作用異常の分子生物学的機序の解明と治療法の研究
Project/Area Number |
15590852
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
野々口 博史 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (30218341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 公夫 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40114772)
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Keywords | 抗利尿ホルモン / V1a受容体 / V2受容体 / ノックアウトマウス / アクアポリン2 / 代謝性アシドーシス / trafficking / 細胞内アシドーシス |
Research Abstract |
バゾプレッシンの2種類の受容体のうち、V1a受容体はその機能がよくわかっていないが、V2受容体の機能調節を司っているというのが,我々の仮説であり,相関関係の一つのV1a, V2受容体の転写活性への相互作用については、V1a受容体が存在することで,V2受容体のプロモーター活性が低下することを確認した。そこで、今度は、V1a, V2の二つの受容体が発現した状態から、siRNAで一方の受容体をなくすることで、同様の結果がみられるかについて、検討中である。 V1a受容体ノックアウトマウスについて詳細に検討を行ったが、尿の濃縮力や脱水、代謝性アシドーシスに対する反応では、大きな差はみられなかった。AVP感受性のCAMP産生についても検討したが、大きな差は見られなかった。そこで、現在、V1a受容体トランスジェニックマウスを国立成育医療センターの田上先生よりいただき、胚からおこしている。 ラットの代謝性アシドーシスでは、尿量が増加し、尿浸透圧の低下に伴い、尿中へのAQP2の排泄も大きく減少したが、集合尿細管におけるAQP2 mRNAおよび蛋白発現は増加しており、AQP2の細胞内から管腔側膜へのtraffickingの異常が、代謝性アシドーシスにより惹起されることが判明した。代謝性アシドーシスでは、細胞内もアシドーシスになることが知られており、同じく細胞内アシドーシスを来す低カリウム血症でも、同様の検討を行ったが、AQP2発現が低下し、特に膜での発現の低下を認めており、細胞内アシドーシスがAQP2 trafficking異常の原因と考えられた。また、細胞内のAQP2局在については、デンマークのSoren博士と共同実験中である。
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Research Products
(5 results)