2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト骨髄中の中胚葉性幹(前駆)細胞の純化、増幅と組織再分布能
Project/Area Number |
15591111
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 正夫 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00162016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 貴 広島大学, 病院・講師 (90271064)
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Keywords | Mesenchymal Stem Cell / Bone Marrow / 免疫不全マウス / ABC-G2 / 異種間移植 |
Research Abstract |
ヒト骨髄より単核細胞を分離後、間葉系前駆細胞あるいは造血前駆細胞の発現に関係していると考えられているCD34抗体、c-Kit抗体、CD38抗体、ABC-G2、CD45、抗glycophorin A抗体を用い、FACS Vantageにて解析した。骨髄有核細胞中でのCD45陰性,ABC-G2陽性細胞の比率は約0.01%以下であるが,Vantageにて純化,分離を行った後,低糖濃度培地、各種分化因子、造血因子等の強化培養液を用いて分化誘導を行った。培養後に細胞を収集し、組織特異的と考えられている抗体を用いて細胞の同定を行い,軟骨系と骨芽系細胞は明らかにすることが出来た。5人の異なったドナーより得られた骨髄細胞で同様の解析を行ったが,軟骨細胞と骨芽細胞を同定できた検体は2例のみで,培養系の確立には至っていないのが現状である。培養細胞の組織分布を確認するための異種間移植の生着確認のための系を免疫不全マウス(NOD/SCID/β_2-microglobulin^<null>)を用いて検討した。臍帯血より分離した細胞をマウス骨髄内,静脈内への輸注しヒト細胞の同定を試みた。移植後1か月、3か月でマウスより、骨髄中にはヒト白血球抗原CD45陽性細胞を約30%の比率で同定可能となった。しかし,ABC-G2細胞の発現により,細胞を純化するとABC-G2陽性細胞には骨髄再構築能がなく,間葉系細胞としてそれぞれの臓器に生着している可能性が考えられる.
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Research Products
(4 results)