2005 Fiscal Year Annual Research Report
電気的聴覚刺激とfunctional MRIを用いた後迷路機能客観的評価法の開発
Project/Area Number |
15591822
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
東野 哲也 宮崎大学, 医学部, 教授 (80145424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
我那覇 章 琉球大学, 医学部, 助手 (00347155)
牛迫 泰明 宮崎大学, 医学部, 助手 (10185001)
赤嶺 珠 琉球大学, 医学部, 助手 (50325841)
小玉 隆男 宮崎大学, 医学部, 助教授 (40153564)
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Keywords | 高度難聴 / 人工内耳 / 電気的聴覚刺激 / functional MRI / 後迷路機能 |
Research Abstract |
昨年度までにMRI室において遠隔操作可能なメドエル社製Electroaudiometer(EAM-02)を用いた蝸牛電気刺激系の臨床使用の安全性を検討してきたが、本年度は本邦でもっとも普及しているコクレア社製promontory stimulatorをMRI室内で使用可能にするためのカーボン電極も併せて作成した。この装置を使用することにより、従来から蓄積された電気的聴覚検査と人工内耳成績との関連性が推定でき、臨床的価値がより高まると期待されるからである。脳賦活(刺激)形式はON-OFFパラダイム(OFF;電気刺激なし20秒、ON;電気刺激20秒)を用いて5回連続して行った。刺激閾値は検査直前に音感覚を得られる快適閾値の電流量を測定した後に快適レベルより少し高い閾値で蝸牛電気刺激を行った。得られたデータは同時にSPMにても統計処理・画像化を行った。成人の両側高度難聴者の人工内耳術前検査として本研究に同意が得られた4例について、電気刺激下のMRI検査を行った。メドエル社製刺激装置を使用した2例、コクレア社製刺激装置を使用した2例、計4症例について、MRI室内にて安全に蝸牛電気刺激が実施でき、fMRIにて被験者の一次聴覚野領域が賦活される所見が認められた。したがって、いずれの電気聴覚刺激装置を用いても、fMRIを用いた客観的後迷路機能の評価が可能であることが確認され、人工内耳の客観的適応検査としての将来的臨床応用の可能性が示された。
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