2003 Fiscal Year Annual Research Report
入院中の子ども・家族の看護者に対する「交渉」を支援する看護介入の開発
Project/Area Number |
15592295
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸松 美智子 高知女子大学, 看護学部, 助手 (40295168)
佐東 美緒 高知女子大学, 看護学部, 助手 (20364135)
益守 かづき 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (20238918)
小林 めぐみ 高知女子大学, 看護学部, 助手 (10364134)
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Keywords | 交渉 / 病気の子ども / 家族 |
Research Abstract |
本年度は、<目標>『病気の子どもを抱えた家族がどのように看護者と「交渉」をしているかを明らかにする。』について取り組んでいる。病気の子どもを抱えている家族は、看護者と【看護者を見極める】【交渉相手を見定める】【看護者を頼りにする】【看護者と一緒に子どものケアをする】【看護師と話し合う時間を申し出る】【子どもの病気・治療について勉強する】【最新の治療について情報をキャッチする】【看護者に子どもの病状を確認する】【看護者に質問する】【治療について看護者に相談する】【最新の治療について看護者に質問する】【看護者に意見を求める】【子どものケアについて看護師と話し合う】ことにより、交渉をおこなっていた。また、家族が看護者と交渉することが困難な要因として、【交渉することにより医師・看護者から見捨てられるのではないかという不安】が抽出された。これらのことから、(1)家族は、交渉することのできる看護者は誰かを判断し、見定めた上でその看護者と関係性を築いている、(2)家族は子どもの病気・治療について勉強し交渉するにあたり力を備えている、(3)家族は、看護者に治療・ケアについて質問し、専門職としての意見を求めていることが示唆された。また、交渉することにより医療者から見捨てられるのではないかという不安が阻害要因として抽出されたことは、医療の中にパターナリズムが根強く残っている日本の医療を反映していると考えられ。今後、継続してデータを収集し、分析をすすめていく予定である。
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