2005 Fiscal Year Annual Research Report
入院中の子ども・家族の看護者に対する『交渉』を支援する看護介入の開発
Project/Area Number |
15592295
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益守 かづき 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (20238918)
佐東 美緒 高知女子大学, 看護学部, 助手 (20364135)
幸松 美智子 佐賀大学, 医学部看護学科, 助教授 (40295168)
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Keywords | 子ども / 家族 / 看護介入 / 交渉 |
Research Abstract |
本研究は、入院中の子ども・家族-看護者との交渉がどのように行われているのかを明らかにし、両者の交渉を支援する看護介入を導き出すことを目的としている。現在、入院中の子ども・家族-看護者の交渉がどのようになされているかについて、インタビューにより得られたデータを分析中である。看護者側が家族と交渉する(家族の希望・意思・考えと看護者の専門職としての判断を互いに出し合い、話し合いを行い、今後の方向性を見いだしていく)ことを困難にしている〔看護者側から捉えた要因〕としては、<訴えがない家族><子どもに対する思いが掴めない家族><子どもの治療に協力が得られない家族><訴えの多い家族><子どもの病状の悪化に揺れる家族><現実を直視できない家族><家族内の勢力構造に問題のある家族><深刻な問題を抱えている家族><看護者を拒否する家族><看護者のテリトリーに侵入してくる家族>などの家族の特徴と、<家族にとって苦悩を伴う現実に看護者が向き合うことができない><病状についての家族の認知と医療者の認知のズレを埋めることができない><専門職としての自信を見いだせない><家族からの期待を重荷に感じる>などの看護者自身の特徴が、現在抽出されている。また、困難を感じた時の看護者の対応として、〔家族に関わろうと努力するが行き詰まるタイプ〕〔家族との関わりを回避するタイプ〕などが見いだされている。今後は、分析を進め、交渉がどのように行われているかを明らかにすると共に、これらの分析結果を基に支援する看護介入を導き出していく。
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