2003 Fiscal Year Annual Research Report
独居する女性後期高齢者のサクセスフル・エイジングの日米比較
Project/Area Number |
15592351
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
谷井 康子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (10236680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安楽 和子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (60341244)
岩切 桂子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (00352055)
飯村 富子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授
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Keywords | 独居 / 後期高齢女性 / サクセスフル・エイジング / 日米比較 |
Research Abstract |
本研究は独居する女性後期高齢者の老い、自律した生き方、独居生活の支え、生きる誇りや満足感などがどのようになっているかを明らかにする。また、これらに関連している要因を明らかにするためにH市に独居する15名の対象に面接調査を行った。 インタビューガイドの作成はサクセスフル・エイジングに関する文献を参考に研究者が作成した。主な内容は現在の生活状況(健康状態、人間関係、活動状況など)、過去の体験、将来の計画や希望とそれぞれに対する思いや人生観についてである。現在は得られたデータの整理、分析過程の途中にある。 現在までの結果として 1.独居生活のきっかけは、ほとんどの対象者が夫との死別、子供の自立や結婚であったが、自ら独居生活を選択し、できるだけ長く現在の生活を継続するためにそれぞれが健康問題や人間関係、時間の過ごし方に工夫をしていた。 2.多くの対象者は、自己の体力や能力に合わせて、できるだけ地域活動の参加やグループ活動に出かけるように努めていた。あるものはボランティア活動に参加することにより自己の能力を発揮でき、生き甲斐を感じていた。 3.戦時中や戦後の厳しい生活体験や被爆体験を乗り越えてきたことを話すときはどの対象者も力強く、生き抜いて来たことへの自信がみられた。また、これらの体験は女性後期高齢者の自律を助けていると考える。 今後は引き続き、5名の対象者のデータの追加し、また家族と同居する後期高齢者のデータと比較しながら、独居する女性後期高齢者の老いについて明らかにしていく。
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