2003 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学からの連携を考慮したものづくり技術教育の研究
Project/Area Number |
15606017
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Research Institution | Kumamoto National College of Technology |
Principal Investigator |
山本 芳一 熊本電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (40230594)
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Keywords | ものづくり教育 / 理科・科学教育 / 実験教材 / 技術教育 |
Research Abstract |
わが国のものづくりの技術は,就業構造の変化や海外地域における工業化の進展等による影響を受けて,若年層を中心にしたものづくりへの興味離れや熟年技能者の高年齢化等によりわが国の経済発展を担うものづくり基盤技術の継承が困難になってきている。 しかも,ここ数年学生のものづくりなどに,創造力を発揮する能力は低下する傾向であり,基本的な実習・演習を経験していないことや,理論と実際(実用回路)の関連づけた思考力が劣っている結果が見られる。このことから高専におけるものづくり教育を効率的かつ系統立てて行うためには,小学校や中学校から連携した教育内容とする必要があると確信している。 よって入学早々から半田付け実習(本学は電子・情報系学科で構成)から,電子回路作成を行うべく,詳細な指導書作成を行った。また,高学年については,マイクロコンピュータ回路作成などを組み込んだ,簡単なプログラムで動作させる機能のものづくり教材を作成した。これを基本にして,次年度は実験や課外活動などで学生が実際にものづくりを行う。 また,小学校や中学校におけるものづくりに関する理科や技術の調査を行ったところ,教科書における取り扱いはほとんどないが,小・中学校の教諭や教育センターなどの研究機関での実践から,ものづくりが有効な理科実験や科学教育のテーマが存在することが判った。 この結果,小学校向けの電気分野の電流認識や,磁石などの磁界認識に利用が可能な教材を発案し,同時に学習指導案も作成して提供している。この結果は3月末日にレポートとして,研究者に報告されることになっている。 さらに,中学校においても複数回の研究授業にも参加して,連携が有効であることが判明し,次年度も引き続き研究を継続する。
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Research Products
(2 results)