2003 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔操作取材ロボットを利用したダイレクトマスコミュニケーション技術の研究
Project/Area Number |
15650012
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
掛谷 英紀 筑波大学, 機能工学系, 講師 (70334050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 真樹 (独)通信総合研究所, 情報通信部, 主任研究員 (50358884)
遠藤 靖典 筑波大学, 機能工学系, 講師 (10267396)
中村 裕一 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (40227947)
矢入 健久 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90313189)
渡辺 靖彦 龍谷大学, 理工学部・情報メディア学科, 講師 (10288665)
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Keywords | ロボット / 遠隔操作 / 取材 / 視線一致 / コミュニケーション / マスコミュニケーション / マスコミ工学 / メディアリテラシー |
Research Abstract |
本研究は、遠隔操作取材ロボットの構成と、それによる取材の実証実験を行うことを目的としている。今年度は、遠隔操作取材ロボットの1号機を作成し、それを使って実際に大学構内で取材実験を行った。遠隔取材ロボット1号機は、車輪による移動機構とパン・チルトが可能な首振カメラ機構を有している。遠隔地からの取材者は、遠隔地からの画像を見ながら、ハンドル操作とロボットの前進・後退・停止、およびカメラのパン・チルトをゲームコントローラを使って制御できるインタフェースとなっている。取材実験においては、ロボットの側に、遠隔から取材している人の顔を表示した場合と表示しない場合で、取材を受ける人の反応がどのように違うかを調べた。実験の結果、取材者の顔を表示した場合は、ロボットの前を通りかかった人のうち、16%の人から質問への回答を得ることに成功したが、顔を表示しない場合は回答率が1.4%にとどまることが明らかになった。このことから、遠隔操作取材ロボットにおいて、取材者の顔を表示することの重要性が確認された。また、取材実験を通して、取材時における視線の一致の重要性も確認された。そこで、視線の一致を実現するカメラ・ディスプレイ系を試験的に作成した。今後は、それによる恥材の効果について検討する予定である。 また、取材ロボットの研究に加え、技術に関するコミュニケーション、マス・コミュニケーションの問題を議論するマスコミ工学研究会を、平成14年度に引き続いて実施した。今年度は計5回の研究会を持ち、ダム問題、原発や感染症に関する風評リスクの問題などについて議論を行った。また、同様の話題について、文部科学省の衛星通信によるエルネット・オープンカレッジにおいて、本研究プロジェクトのメンバーが中心となり、「情報とのつきあい方-IT時代のメディアリテラシー」と題する講義を行った。
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