2004 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔操作取材ロボットを利用したダイレクトマスコミュニケーション技術の研究
Project/Area Number |
15650012
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
掛谷 英紀 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (70334050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 裕一 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (40227947)
遠藤 靖典 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (10267396)
村田 真樹 独立行政法人情報通信研究機構, 情報通信部, 主任研究員 (50358884)
渡辺 靖彦 龍谷大学, 理工学部, 講師 (10288665)
矢入 健久 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90313189)
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Keywords | 遠隔操作 / ロボット / 取材 / ヒューマンインタフェース / カメラ / 凸面鏡 / 広視野角 / 入力装置 |
Research Abstract |
昨年度は、遠隔操作取材ロボットのプロトタイプを作成し、被取材者が取材に応じやすいロボットの形状・インタフェースなどについて考察を行った。本年度は、ロボットの操作者にとって取材しやすいインタフェースがどのようなものであるかを主眼に研究を行った。 まず、ロボットの移動機構であるが、昨年度は駆動用モータとハンドルを切るためのサーボモータを組み合わせていたが、より小回りが利くように左右両輪が独立に動くようにモータを取り付けた。操作インタフェースとしては、ゲームコントローラを利用し、一般の操作者にとって操作しやすい入力方式を調査した。 次に、操作者への遠隔操作取材ロボットからの映像配信・提示方法について検討を行った。取材の場合、被取材者に追従しながらも、まわりの障害物をよけながら動くことが要求されるため、広い視野の確保が必要となる。本研究の目的は、一般の人々が家庭から取材ロボットにアクセスできる環境の実現であり、広い視野を確保するためにアミューズメントパークのような大型の広視野角ディスプレイを用いることはできない。そこで、普通のパソコンモニタ1台で周囲の状況を瞬時に認識させる画像の撮影・提示方法について調査した。具体的には、ロボット側は複数カメラで撮影を行い、それらのカメラから取得した映像をカメラの位置関係が分かるように並べて表示した場合と、ロボット側は1台のカメラと凸面鏡を用いて撮影を行い、歪んだままの映像を遠隔操作者に提示する方法について、具体的に模擬取材のタスクを与えて比較実験を行った。実験の結果、後者のシステムにおいてより良好な結果を得ることができた。 また、取材ロボットに関連して、科学技術を含む学術研究全体とマスメディアの関係健全化を計るためにNPO法人言論責任保証協会(http://www.genseki.org)を立ち上げるとともに、その問題と対策を論じた本を執筆した。
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Research Products
(1 results)