2004 Fiscal Year Annual Research Report
特殊技能工芸職人の連携による循環型発想支援システムの調査研究
Project/Area Number |
15650168
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Research Institution | Takaoka National College |
Principal Investigator |
小松 研治 国立大学法人高岡短期大学, 産業造形学科, 教授 (10186794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 裕子 国立大学法人高岡短期大学, 地域ビジネス学科, 助教授 (30212468)
内藤 裕孝 国立大学法人高岡短期大学, 産業造形学科, 助手 (00279861)
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Keywords | 特殊技能 / 工芸職人 / 地域産業 / 発想支援システム / 美術教育 / データベース |
Research Abstract |
本研究の全体目的は、職人の技能・技術を分かりやすく評価して明文化し、具体的な加工工程見本として蓄積したデータベースを構築する。この情報を介して大学のものづくり教育と連携させ、地域産業の発展に貢献することにある。異業種の職人の技能や技術と大学のものづくり教育とを連動させることによって、地域工芸産業に目を向けた新しい循環型の発想方法を提案しようというものである。こうした相互の補完・活用のシステムは、サスティナブルなもの作り組織の構築につながることが期待される。 研究1年目にあたる昨年度は、高岡市近隣の銅器、漆器、欄間彫刻などの伝統工芸産業に携わる職人の技能や技術、そして個々の特色が明確に読み取れる製品や自作道具を収集し整理し、評価と連携に対するニーズ調査を行った。その結果、さまざまな連携の可能性を発見すると共に、職人同士の連携を支援する手段やさらなる調査の必要性を浮き彫りにした。 本年度は、職人同士の連携が図られてこなかった原因を解決するには、連携を支援する手段の確立を図ることが重要であり、歴史的文化的背景の調査も重要であるという観点にたって研究を進め、海外の先進事例としてイタリアを調査した。また、継続して利用されるデータベース、使いやすいwebアプリケーションのコンテンツ仕様や設計および開発を行った。特に考慮したことは、スパイラル型開発モデルに従い、開発途中で試行しながら新たに仕様を固め、使い勝手を高めていく方法を採ったことである。このことで、今後の仕様変更も柔軟に対応可能となった。この実績を踏まえ、来年度は、できるだけ多くの職人の技能と技術を収集しデータベースを充実させ、さらに実際的な活用を進め、職人同士および大学教育との連携を促進する仕組みへと研究を進めたい。
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Research Products
(4 results)