2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15652017
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
服部 典之 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (50172937)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 アキラ 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00079097)
|
Keywords | 英文学 / スコットランド / 小説起源 / デフォー / スモレット / ウォルター・スコット |
Research Abstract |
本年度の研究は、国内出張を行うことによって、関連研究分野の研究者とのワークショップを行うことで、議論を深めることができ、かつ第一次資料も多く収集することができた。スコットランド問題に関しては、歴史学、経済学等の研究者と意見交換を行った。特に岩波新書、『スコットランド 歴史を歩く』を発表された、高橋哲雄先生とは充実した議論ができ、本課題に関する洞察を深めることができた。 平成15年度に、「反乱のスコットランド-イギリス小説起源論におけるスコットランド問題」というタイトルで「東京18世紀英文学研究会」で研究発表を行ったが、その成果を、同じタイトルで、英宝社刊『テクストの地平-森晴秀教授古稀記念論文集』の中に掲載した。同書は平成17年3月15日に発行される。これは、ダニエル・デフォーとウォルター・スコットを取り上げ、スコットランド問題の見地からイギリス小説起源論を論じたもので、本課題に関しての大きな成果を挙げることができた。 平成16年度後期の、大阪大学研究科の英文学講義で、「イギリス小説起源論におけるスコットランド問題」というタイトルで、連続講義を行った。現在までの研究成果を大学院生や学部生に披露することで、自分の知識や研究を整理し、さらに学生たちにその研究成果を還元することができたのは、大きな出来事であった。 平成17年度には、日本のイギリス18世紀文学研究の最も大きな学会である「ジョンソン協会」で、本課題に関するシンポジウムを行うことが決定された。第38回大会のシンポジウムで、タイトルは「18世紀イギリス文学におけるスコットランド問題-国家と小説の確立」と決まった。本研究課題に関する複数の研究者の議論を深める場としては、極めて重要な位置を占める大会となるであろう。これに向けて、16年度は何度か打ち合わせと、ワークショップを行い、極めて有意義であった。 以上の通り、2年目の研究実績としては満足のいく成果を得られた。
|
Research Products
(1 results)