2004 Fiscal Year Annual Research Report
青森県における仏教唱導空間の基礎的研究-図像・音声・身体-
Project/Area Number |
15652046
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山田 嚴子 弘前大学, 人文学部, 助教授 (20344583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諸岡 道比古 弘前大学, 人文学部, 教授 (70133915)
須藤 弘敏 弘前大学, 人文学部, 教授 (70124592)
小池 淳一 国立歴史民俗博物館, 助教授 (60241452)
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Keywords | 開帳 / 絵解き / 仏教唱導空間 / 地獄絵 / 仏教民俗 / 地蔵信仰 / 血盆経 |
Research Abstract |
本年度の調査研究では、以下のことをおこなった。 (1)開帳行事・図像調査 引き続き開帳行事調査と図像の調査を実施した。盆の間に下北郡佐井村、上北郡野辺地町、北津軽郡板柳町、西津軽郡柏村、木造町、弘前市の寺院調査を、秋彼岸、七五三に北津軽郡板柳町、1月16日に東津軽郡今別町の寺院調査を行なった。また春彼岸には青森市油川での寺院調査を予定している。 (2)2002年から2003年までの調査資料の分析と結果についての学会発表 日本民俗学会(2004年10月3日:於;園田学園女子大学)において山田嚴子は「青森県における仏教唱導空間の変容-地獄絵の活用をめぐって」と題する発表を行なった。青森県における仏教唱導空間(ここでは寺院施設)では、周縁部に民間信仰を経た習俗が流入する傾向が見られた。また、閻魔と奪衣婆の図像から造形した像もまた周縁部に置かれる傾向があった。今日の唱導空間の新たな傾向として地獄絵の新たな活用が模索されていることが挙げられる。今別本覚寺、金木町雲祥寺の取り組みなどを紹介しながら、空間の再構成と「絵解き」の技法の模索について言及した。 (3)今年度の調査結果を基にした研究会発表 絵解き研究会(2005年3月22日:於;明治大学)において、山田嚴子は「青森県における仏教唱導空間の現在」と題する発表を予定している。現行の絵解きにおける空間の構成と絵と語りの相互関係を論じる予定である。
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Research Products
(5 results)