2003 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄性筋萎縮症児における残存運動機能を活用したコミュニケーション形成の研究
Project/Area Number |
15653079
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
村上 由則 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (90261643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 良成 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (40183959)
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Keywords | 進行性脊髄性筋萎縮症 / コミュニケーション形成 / 幼児 / コミュニケーション装置 |
Research Abstract |
1名のSMA児を対象にして、以下のような研究・教育実践が実施された。 1.対象児の動作の可能性と身体部位 対象児において意図的な反応が可能な身体部位を検討した結果、左右の指先に確認された。ただし、その動作も、指・手・上腕の微妙な位置に影響されることが分かった。その要因として、骨格・筋肉の成長が不十分で、毎回同じようにスイッチをセッティングしても、衣類などにより対象児の腕等の肢位が異なること、その肢位によりスイッチに対する対象児の「力」が違うことが推測された。今後は、筋電等の導出により、肢位と「力」との関係を検討する必要がある。 2.動作の客観的評価 対象児の動作は、わずかな外力により影響されるので、意図的動作の発現を客観的に評価する検討を行った。その結果、単一事例実験法のA-B-A法を用いて、単純な応答システムと複雑な応答システムにより比較したところ、明らかに複雑な応答システムを好む傾向を示し、動作が意図的に行われていることが確認された。これにより、Yes-No反応を基盤としたコミュニケーション形成が可能であると推測された。 3.発達段階を考慮した応答システム 意図的な動作をコミュニケーションの素材として活用するためには、対象児が環境の応答性を認識し、対象児自らが繰り返し環境に働きかける状況とそれへの動機づけを保障する必要がある。そこで、幼児である対象児の発達段階を考慮し、好みや季節イベントに配慮したおもちゃ形式の応答システムの開発を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 水谷好成, 村上由則, 小西峯生, 松田均: "進行性脊髄性筋萎縮症の幼児とのコミュニケーション方法の検討(2)"第42回日本ME学会全国大会論文集. P6-1 (2003)
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[Publications] 水谷好成, 村上由則, 小西峯生, 松田均: "筋萎縮症の幼児のための遊びの要素のあるコミュニケーション装置の開発"日本産業技術教育学会第46回全国大会講演要旨集. D1-8 (2003)
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[Publications] 村上由則: "進行性脊髄性筋萎縮症児におけるコミュニケーション形成の試み"第50回日本小児保健学会講演集. 412-413 (2003)
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[Publications] 杉原美雪, 水谷好成: "遊びの要素を持ったSMA幼児のためのコミュニケーション補助装置の開発"宮城教育大学技術科研究報告. 6. 6-7 (2004)