2003 Fiscal Year Annual Research Report
マルチプローブによる結晶格子を基準とするピコメートルエリアエンコーダの開発
Project/Area Number |
15656038
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10231854)
|
Keywords | 結晶格子 / 走査型トンネル顕微鏡 / 原子トラッキング / ピコメートル / マルチプローブ / 位相補間 / 2次元変位 |
Research Abstract |
結晶格子表面の格子間隔はおよそ0.2nmで,結晶自体が無応力で格子欠陥がなければ、これは長周期にわたって安定し、高い2次元周期性を有している。走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い、原子構造に基づく微細な凹凸情報を基に原子頂点を基準とする位置決め法(原子トラッキング)をマルチプローブSTMに適用し、ピコメートル分解能のエリアエンコーダを開発することを目的とする。本年度は、次の事項を行った。 (1)独立制御マルチプローブの設計 およそ10マイクロメートル内に先端位置を規則正しく整列可能でかつそのXYZ変位が独立に制御できるSTMマルチプローブアッセンブリの設計を行った。微小プローブには結晶表面の微小傾斜信号を得るためにディザ横振動を与えられる構成とする。 (2)探針配置と2次元変位の算出アルゴリズムの検討 マルチプローブの配置法と、それらの結晶格子表面の凹凸情報に基づく傾斜信号より、2次元変位を算出・補間するアルゴリズムの検討を行った。 次年度は、上の方針に基づき装置試作を行い、ピコメートル分解能のエリアエンコーダの実現を目指す。
|