2003 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症予防を目的とした若年者の生活習慣と骨密度の関連についての研究
Project/Area Number |
15659138
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
吉田 貴彦 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90200998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 利仁 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00219370)
中木 良彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90322908)
伊藤 俊弘 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20271760)
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Keywords | 骨密度 / 児童・生徒 / 牛乳摂取 / 生活習慣 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
小学校学童・中学校生徒に対して骨密度を測定し、同時に生活習慣、特にカルシウム摂取量と身体活動度を自記式調査票によって調査する疫学研究を行った。北海道十勝地方、中札内村および足寄町において、小学校児童および中学校生徒に対して、インフォームドコンセントが得られた者を調査対象者とした。男子81名、女子75名の協力が得られた。骨密度は、小学1年から中学1年までは緩やかな上昇を示し、女子においては中学2年から、男子においては中学3年からやや急な上昇を示した。その結果、中学2年においてのみ女子が男子を上回る骨密度を示した。これは思春期の成長スパートが女子に先に現れるためと理解できる。骨密度が極端に低い者があり、それらの生活習慣等の聞き取り調査から牛乳の摂取が無いか極度に少ないことが判明しており、既に複数回の骨折の既往のある者もあった。しかし、集団においての牛乳摂取量と骨密度との間には女子で弱い相関が見られたものの、男子では相関は無かった。また、別に実施した大学生に対して行った小児期から現在までの過去のカルシウム摂取状況を聞き取り調査と骨密度測定の結果、思春期を中心とした時期の牛乳摂取状況と良い相関が認められたことから、小学、中学、高校の時期のカルシウム摂取が重要なことがわかる。他、骨密度は体重、身長、'握力と強い相関が認められた。一方、食事の規則性、身体活動度、睡眠時間とは相関が見られなかった。次年度には北見支庁の佐呂間町での調査がほぼ決まっており、旭川医大の所在する上川近郊での協力をも模索し例数の増加を図る予定であるが、学校の協力を得るのはそう簡単ではない状況に直面している。
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