血管柄付き同種胸腺移植、血管柄付き同種腸骨移植による免疫寛容導入に関する検討

2004 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15659422
• Research Institution: Niigata University
• Principal Investigator: 坂村 律生 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (90322106)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 柴田 実 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (50196432)
• Keywords: 同種胸腺移植 / 免疫寛容 / prefabricated

Research Abstract

当初予定の血管柄付き同種胸腺移植から変更して、広背筋皮弁にてprefabricateした胸腺の部分移植による、同種胸腺移植の有無による移植組織の生着の延長効果について検討中である
具体的には下記のごとく2群を作成し、比較検討中である。
(1)同種異系遊離筋皮弁移行群 (LEW to BN)
(2)prefabricated胸腺入り同種異系遊離筋皮弁移行群(LEW to BN)
(2)は、胸腺の一部を前胸部へ露出し、有茎にて胸部へ移行した広背筋皮弁のraw surface側と縫合。
一定期間を経た後胸腺の一部を広背筋皮弁とともに挙上し、recipientに血管吻合を用いて移植している。
(1)(2)には免疫抑制剤(FK504)を筋皮弁移植直後一回投与している。
上記2群各群の皮弁の生着期間を観察中である。
今後移植後一定期間ごとに、各群の免疫抑制剤の血中濃度、GVHDの有無、移植胸腺の組織学的検討、recipientの末梢ならびに各臓器(骨髄、胸線、ひ臓、肝臓、頚部リンパ節)におけるキメリズム状態の検討ならびにサイトカインの測定を行う予定である。
また、16週に、各群で、donorラットの皮膚、third partyの皮膚をrecipientラットに移植し、生着状態、期間の比較にて、donor specificな免疫寛容状態の検討を行う予定である。
上記実験にて胸腺移植の有用性が確認されれば、同種四肢移植について検討する。
(3)同種異系遊離筋皮弁移行群 (LEW to BN)
(4)prefabricated胸腺入り同種遊離四肢移行群 (LEW to BN)
(3)(4)には免疫抑制剤(FK504)を四肢移行直後1回投与する。