2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15700151
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
玉木 徹 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10333494)
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Keywords | 人物認識 / 人物照合 / 防犯カメラ / 実時間照合 / ネットワークカメラ / 商業施設 / 実時間画像処理 / 広範囲屋内観測 |
Research Abstract |
本研究の目的は,セキュリティやマーケティングに役立てるために,画像処理技術を用いて大規模な屋内・屋外施設での人物の位置を提供し,カメラ設置箇所のみならずそれ以外の場所であっても,その動向を認識するシステムを開発することである. 本年度の研究実績は,以下の二つである.まず,一台のカメラで人物を追跡できる範囲は限られているので,広範囲に移動する人物を追跡するために,複数のカメラ映像中の人物認識を行い,異なる映像間で同一人物かどうかの照合を行うシステムを構築した.このシステムは,映像中の人物の検出と,その輪郭の抽出を実時間で行う.さらに,抽出した人物の特徴量を,ネットワークを経由して中央処理サーバに転送する.サーバではそれらの情報を統合して,どの人物がどのカメラ映像中に現れたのかを,画像認識技術を用いて照合する.また,このカメラ映像間の色や輝度,照明の変化による特徴量の変化を補正し,人物同士を照合するための色補正手法を開発するため,基礎データを収集した.この補正は色マトリクスを用いており,時々刻々と変化する屋外照明に対応するために更なるデータの蓄積が必要である. つぎに,屋外に設置した固定カメラの映像から,交差したり追い越したり隣り合って歩く等,画像内に複数存在する人物を検出し,追跡する手法を開発した.この手法はパーティクルフィルタを用いており,安定な実時間処理が可能である.固有空間法を用いて人物の移動軌跡を予測し,安定に追跡する手法の検討も行った.また,固定カメラの映像に写る,認識に悪影響を与えるような障害物体を除去するための基礎的な手法を開発した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 上村和広, 玉木徹, 山本正信: "ネットワーク上の複数カメラを用いた実時間人物照合システム"電子情報通信学会 パターン認識・メディア理解研究会技術報告. Vol.103 No.659. 67-72 (2004)
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[Publications] 高橋陽, 玉木徹, 山本正信: "パーティクルフィルタを用いた複数人物の追跡"2003年映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集. 10-5-10-6 (2003)
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[Publications] Hiroshi Suzuki, Toru Tamaki, Masanobu Yamamoto: "Extraction and Elimination of Parallel Obstacles for Image Restoration"Proc.of the 10th Korea-Japan Joint Workshop on Frontiers of Computer Vision. 25-30 (2004)
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[Publications] 鈴木博, 玉木徹, 山本正信: "画像復元のための周期的な遮蔽物体の抽出"電子情報通信学会論文誌D-II. Vol.J87-D-II, No.5(掲載予定). (2004)
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[Publications] 池亀幸久, 玉木徹, 山本正信: "色変換マトリクスによる映像間の色補正法についての検討"第13回電気学会東京支部新潟支所研究発表会予稿集. 48 (2003)