2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患に対するリハビリテーション効果の研究:計測機器を用いた定量的評価
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15700363
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
和田 直樹 群馬大学, 医学部, 助手 (40306204)
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Keywords | リハビリテーション / 脳卒中 / 転倒 / パーキンソン病 / 歩行解析 |
Research Abstract |
1.前年に引き続き、外来にて通院でのリハビリテーションを行っている慢性期の脳卒中患者(主に片麻癖を有する患者)の転倒の原因について、解析を行っている。 具体的には、通所リハビリテーションを行っている慢性期脳卒中片麻痺患者のうち、介助なしで歩行可能(杖、装具使用の有無は問わず)な112名(男性67名、女性45名、平均年齢67.0±10.0歳)を対象とし、対象患者の年齢、性別、発症からの年数、病型(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)、麻痺側、SIAS、FIM、MMS、リハビリテーション頻度、要介護度、睡眠剤の内服の有無について初期評価を行い、その後1年間の転倒に関する前向き調査を行った。 結果として、頻回転倒群において、左片麻痺の患者が有意に多く、また、頻回転倒群はFIMの排尿管理と記憶の点数が低いという結果であった。左片麻痺の易転倒性の原因,記憶との関係について更に検討が必要と考えられる. これらの結果より,頻回に転倒を繰り返す転倒ハイリスク患者の予測と,転倒防止のリハビリテーションプログラムを構築できる可能性が示唆された. この結果は第41回日本リハビリテーション学会学術集会において、発表を行った。 2.パーキンソン病の運動障害についての解析と、リハビリテーションの効果を、歩行解析、動作解析、電気生理学的に計測機器を用いて定量的に評価し、有効なリハビリテーションの方法を検討することを目的とした研究を開始した。具体的には、パーキンソン患者にリハ(理学療法)を施行し、その前後で三次元動作解析装置と重心動揺計を用いて、歩行解析と重心動揺、下腿筋の表面筋電図についての多角的な評価を行った。結果は、リハの介入により、歩行速度、姿勢、腕の振りなどの改善を認めた。
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Research Products
(3 results)