2003 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活活動における階段昇降運動時エネルギー消費量の推定方法の開発
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15700442
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
古川 順光 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助手 (50299799)
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Keywords | 階段昇降運動 / 身体活動量 / エネルギー消費量 / 呼吸循環応答 / 酸素摂取量 / 心拍数 / 昇降速度 / 加速度計 |
Research Abstract |
本研究は、階段昇降運動時の速度、高度(段数)を変化させた場合の酸素摂取量、心拍数を測定し、速度、高度変化との関連を明らかにし、階段昇降運動時のエネルギー消費量推定の方法を検討することを目的とした。 被験者は成人男性、女性各7名で、実験の目的・方法・中途離脱の権利等について十分な説明を行い、実験参加の承諾書を得た。また、実験前には問診、健康診断結果の確認等を行い、実験に伴う危険性の回避に努めた。 本研究の第1段階において、昇降速度を60 steps/minに規定して既知の段差(60段)の階段昇降運動を行わせ、携帯型呼気ガス分析装置(K4b2,Cosmed Co.Ltd, Italy)と心拍モニター(Heart rate monitor, Polar, Finland)および加速度計付歩行計(Lifecorder,スズケン)を用いて、階段昇降運動時の酸素摂取量、心拍数およびエネルギー消費量を測定した。酸素摂取量から求めたエネルギー消費量、心拍数の変化の検討および加速度計付歩行計で計測したエネルギー消費量との比較・検討を行った。その結果、酸素摂取量と心拍数の安静時水準までの回復には、階段昇降運動のいずれにおいても時間的なずれが生じており、昇段時において大きくなっていることが確認できた。また、呼気ガス分析により算出したエネルギー消費量と加速度計付歩行計から求めたエネルギー消費量を比較すると、階段昇段運動時、降段運動時ともに後者の値が小さく、前者の30〜40%の値であった。階段昇降運動時のエネルギー消費量推定には、これらの結果を反映すべきであると考えられる。 しかし、当初使用予定であったK4b2用GPSユニット(移動速度・高度情報)は、今年度中の使用は不可能であった(納入遅延)。このことにより、移動速度、高度情報を加えた検討および第2段階の実験(快適速度での階段昇降)は次年度に実施の予定である。 なお、研究の実施に先立ち東京都立保健科学大学倫理審査委員会の承認を受けた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] FURUKAWA Y et al.: "Comparison of energy expenditures while going up and down the staircase Measured by 2-D accelerometer and respiratory gas analyzer"PROCEEDINGS,16^<th> Congress of International Society of Electrophysiology and Kinesiology,2004. (2004)