漢語研究資科としての明治前期語い集型往来の資料的性格の分析と語い索引の作成

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15720108
• Research Institution: The National Institute for Japanese Language
• Principal Investigator: 小椋 秀樹 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (00321547)
• Keywords: 明治前期語い集型往来 / 漢語 / 資料性

Research Abstract

本年度行った研究は,以下のとおりである。
(1)明治前期語い集型往来の収集
国立国会図書館所蔵の資料を中心に,明治前期語い集型往来の複写を行った。また,併せて古書店での購入も進めた。その結果,現在までに80点の明治前期語い集型往来を収集した。
(2)明治期前期語い集型往来の書誌調査並びに調査文献目録の作成
収集した資料については,随時書誌調査を行うとともに,調査文献目録(データベース)への登録を行った。調査した項目は,以下のとおり。
調査項目:外題 内題 柱題 編著者 刊行者 刊行年 大きさ 丁数 所蔵 目録番号・請求記号 頭書・付録の有無等
なお,現時点で収集した資料すべての書誌調査及び調査文献目録(データベース)への登録を完了している。
(3)収録語い(漢語)の調査
調査文献目録(データベース)への登録が完了した資料を対象として,収録語いについて以下の調査を行った。その結果を基に明治前期語い集型往来の収録漢語の性格について検討を行った。その際,日本の文献に用例がある語については,その漢語の用例のある文献の種類や地の文での使用か会話文での使用かといったことについても調査し,漢語の性格を分析するための参考とした。
調査項目:漢籍の出典の有無。日本の文献での用例の有無。
また,明治前期語い集型往来の資料性の分析に資するために,各往来物に採録されている漢語の差異についての調査にも着手した。