2004 Fiscal Year Annual Research Report
近現代日本における「戦争」の歴史社会学的研究:戦争体験論および戦時動員論の再構築
Project/Area Number |
15730254
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
野上 元 日本女子大学, 人間社会学部, 助手 (50350187)
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Keywords | 戦争の記憶 / 戦争体験 / 歴史社会学 / 戦争文学 / 戦時動員 / 戦争とメディア / 集合的記憶 / 文化研究 |
Research Abstract |
1,研究課題の発表 (1)戦争体験論・戦時(戦場)動員論に対するメディア論的な見地からの整理 「知覚の場としての戦場」を執筆し、戦場における視線の問題と記憶としての戦争体験の関連を論じた。 (2)「戦争とメディア」論のために これまでの研究成果をより広く文化史において歴史社会学的に位置づけてゆくために、「『おたく』という兵士」「『パソコン』と『マイコン』のあいだ」を執筆した。 (3)市民講座での講演 東京都多摩市文化振興財団の連続講演「記憶の継承と断絶」に講師のひとりとして出講し、これまでの戦争体験者への聞き取り調査の成果「戦争の記憶の現在」を報告し、集合的記憶論を紹介した。 2,聞き取り調査及びデータ整理 2年目にあたる本年度は、長野県下水内郡栄村で引き続き戦争体験者への聞き取り調査を行うと共に、過去の聞き取りデータの整理を行った。また、大津島回天記念館や立命館大学平和ミュージアムなどの平和祈念館・記念館を「戦争の記憶」論の見地から訪問し、職員の方に聞き取り調査を行うと共に適宜資料調査を行った。 3,その他 歴史的研究全体に鋭い提起を行った『ラディカル・オーラル・ヒストリー』、および比較福祉国家論の先端的研究である『転換期の福祉国家』についての書評を行った。
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Research Products
(5 results)