2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本型高等教育における学生の文化習得過程とその社会的支援に関する研究
Project/Area Number |
15730374
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大前 敦巳 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50262481)
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Keywords | 学生生活条件 / 文化習得過程 / 文化資本 / 大学の人間形成機能 / 同質性 / 多様性 / 日仏比較 |
Research Abstract |
本年度は、主に日本とフランスの学生生活に関する既存資料の読解と分析を開始するとともに、昨年より上越教育大学と関西私立大学・短大の学生を対象に、毎年10月に行っているパネル質問紙調査の計画・実施・結果分析に取り組んだ。 フランスで国立学生生活観察研究所(Observatoire national de la Vie Etudiante : OVE)が、1994年から3年毎に全国規模の学生生活調査を実施している現状をふまえ、その結果報告書等を入手して今日のフランスの学生における学生生活条件と文化習得状況に関する動向を把握した。それに対比させる形で、日本における既存統計資料に基づくデータの収集・再分析作業を進めているところである。 パネル質問紙調査については、昨年10月の第1回調査の結果を分析し、調査協力者の相原総一郎氏(大阪薫英女子短期大学)と共同で7月に日本高等教育学会で「大学教育の文化習得効果-地方と女性の学生に着目して-」と題する発表を行った。12月には北陸社会学研究会で「今日の大学生における文化資本へのアクセス-フランスと日本の異同を視野に入れて-」と題する報告を行った。前者の発表内容については、上越教育大学研究紀要に論文1篇を執筆した。また、9月には一昨年に関西と北陸の学生を対象にした質問紙調査結果のうち、金沢大学文学部の学生について分析したものが同学部FD活動報告書に掲載された。 10〜11月には昨年と同じ対象である2年次生に第2回調査を実施した。学籍番号を記入してもらう記名式調査のため、プライバシーの保護に万全に配慮しながら単独でコーディングとパネルデータ入力の作業を行い、2005年2月に第2次報告書(全105頁)を作成し、関係者に配布した。
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Research Products
(2 results)