2004 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギーコライダーにおける超対称性模型の現象論的研究
Project/Area Number |
15740146
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
ちょう 基哲 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (10323859)
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Keywords | ゲージ階層性問題 / リトルヒッグス模型 / 中世ケージボソン / 電子・陽電子リニアコライダー / 超対象E6大統一模型 / 量子補正 |
Research Abstract |
ゲージ階層性問題に対する新たなアプローチとして近年提案されている「リトルヒッグス模型」に関する現象論的な研究をおこなった。この模型では、ヒッグスボソンはある種のグローバル対称性の破れに起因する擬ゴールドストーン粒子として取り扱われる。また、ヒッグスボソン質量が量子補正に対して安定であることを保証するために、模型の持つゲージ対称性は標準模型のそれから拡張され、標準模型のゲージボソンとトップクォーク、ヒッグスボソンに対応する新粒子が導入される。本研究では新粒子の中でも最も軽いものである中性ゲージボソンの生成崩壊を調べ、また同様に中性ゲージボソンの存在を予言する超対称E6大統一模型との特徴の違いを調べた。特に中性ゲージボソンの質量が電子・陽電子リニアコライダーの重心系エネルギーの範囲内にある場合に、中性ゲージボソンの生成・崩壊を通してリトルヒッグス模型とリトルヒッグス模型の区別をつけることが可能かどうかを調べた。電子・陽電子衝突により中性ゲージボソンが生成され、それがミューオン対に崩壊する過程の断面積の測定のみでは模型が持つ任意パラメータのために模型の区別をつけるのは不可能だが、前方後方非対称性を測定すると、それはパラメータ依存性を持たず、明確に模型の区別をつけられることを示した。
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Research Products
(1 results)