2004 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化能によるバイオナノプロセスとナノ構造体構築
Project/Area Number |
15750124
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨永 昌人 熊本大学, 工学部, 助手 (70264207)
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Keywords | フェリチン / タンパク質 / ナノ粒子 / 単分子 / 修飾電極 / 原子間力顕微鏡 / カーボンナノチューブ / 固定化 |
Research Abstract |
アミノ基を末端に有する有機単分子膜を修飾した金およびシリコン基板上に、生体内で鉄貯蔵機能を有するフェリチンを静電的に固定化した。原子間力顕微鏡(AFM)、電気化学法および水晶振動子を用いたマイクロバランス法で、フェリチン分子は基板上に単分子レベルで固定化されていることを確認した。フェリチンを単分子層レベルで固定化した有機単分子膜修飾金基板およびシリコン基板を、大気下で400℃、1時間の熱処理を行い、フェリチンのタンパク質部分を酸化除去した。熱処理後の金基板およびシリコン基板上には、フェリチンコア由来の酸化鉄ナノ粒子(直径〜5nm)の存在がAFM測定より観察された。電気炉中の石英チャンバー内に、得られた酸化鉄ナノ粒子基板を設置し、メタンを炭素源として600-900℃でカーボンナノチューブの作製を試みた。基板上にカーボンナノチューブが生成されたことがAFM観察およびラマン分光測定からわかった。興味深いことに、金基板上ではカーボンナノチューブは金(111)表面に沿って成長し、その成長方向は基板の結晶面の影響を受けることが示された。これは、カーボンナノチューブの成長方向の制御の可能性を示しており、カーボンナノチューブを用いたナノ回路作製のヒントになると考えられる。一方、シリコン基板上では、高密度で垂直に配向成長したカーボンナノチューブが観察された。また、いずれの基板上においても、フェリチンのコア鉄の直径サイズに比較的よくそろったカーボンナノチューブの生成が確認された。 カーボンナノチューブの直径サイズ制御のためのフェリチシ鉄コアサイズの電気化学的制御を目指して、フェリチン固定化ポリペプチド修飾電極を作成し、固定化フェリチンの鉄コアサイズの電気化学的制御が可能であることを確認した。
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Research Products
(6 results)