2003 Fiscal Year Annual Research Report
非線形磁気光学効果による磁性超薄膜内磁化構造評価と記録媒体の高性能化
Project/Area Number |
15760226
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
塚本 新 日本大学, 理工学部, 助手 (30318365)
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Keywords | 非線形磁気光学効果 / モードロック・チタンサファイヤレーザー / ポンプ・プローブ法 / MSHG / TbFeCo / GdFeCo / 微小磁区安定化 / 歳差運動 |
Research Abstract |
表面・界面近傍5Å程度の磁化状態検出を可能とする非線形磁気光学効果および通常の線形磁気光学効果をプローブとして併用し、その磁化曲線形状の比較からナノスケール分解能でピンニング・ニュークリエーションサイトを含む界面磁気構造評価を行い、かつ具体的な微小磁区安定化の制御指針を明らかにするのが、本研究の目的である。平成15年度の成果は以下の通りである。 (1)これまで報告例のないTbFeCoの磁化誘起第2次高調波発生(MSHG)効果の検出可否について検討するため、膜面垂直方向に飽和磁界±Hを加え、それぞれについて試料から発生した第2次高調波発生(SHG)強度の検光子角度依存性を測定した。光源として、モードロック・チタンサファイヤレーザーおよび再生増幅器を用いた。結果より非線形Kerr回転角はp偏光入射に対し約1.7°である事を明らかにした。検光子角度約70°において磁気コントラストは約10%であり、本システムにてMSHGヒステリシスループの測定可能な条件を見出した。 (2)MSHGおよびMOKEの同時計測システムを構築し、上記測定条件の下、磁気ヒステリシスループ測定に成功した。界面及びバルク磁化過程の違いに寄与すると考えられる明らかなヒステリシスループ形状の違いが観察された。入射光強度を増加し膜温度がキュリー点に近づくにつれMOKEループが広い幅を有する範囲においてもMSHGループは縮小し、非常に幅の狭い角型のループへ変化することを明らかにした。 (3)更に、本研究システムの応用として、ポンプ・プローブ法を用い、高強度ポンプ・ビーム光により歳差運動を励起、低強度プローブ光を用い磁化の動的挙動をMOKEにより観察した。GdFeCo薄膜の超高速磁化応答を、安際の記録・再生温度に近い条件で、種々の印加磁界の下測定した結果、数GHz程度の歳差運動周波数およびns程度の緩和現象を測定に成功した。
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Research Products
(1 results)