2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760370
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
工藤 宗治 大分工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教授 (50225166)
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Keywords | 短繊維混合 / 火山灰質粘性土 / 安定処理土 / 繊維の偏在 / 一軸圧縮試験 / CBR試験 / 路床土 |
Research Abstract |
短繊維混合補強土とは低品質の土質材料に短繊維を混合するもので,力学特性などを向上させる効果を持つ。これまで筆者たちは安定処理した火山灰質粘性土の強度・変形特性の向上を図るために,短繊維を混合する繊維混合補強土によって,地盤を改良することを試みている。これまでの研究は試料を均一に混合するという条件の下であった。しかし,実際の現場では試料を均一に混合する時間がない場合が多いため結果にばらつきが生じる恐れがある。 そこで本研究では,黒ぼくの安定処理土に対し,意図的に短繊維を偏在するように混合し,一軸圧縮試験およびCBR試験を行い,短繊維の偏在による強度への影響について検討をおこなった。 今回は短繊維の偏在の影響を調べるため,偏在の度合いを混ぜ方のムラとして考え,混合時間で表す事とした。混合時間は一軸圧縮試験では3分,5分,10分,CBR試験では5分,10分,30分とした。 一軸圧縮試験より繊維の混合量が少ないと混合時間の影響(繊維の偏在の影響)はあまり見られないが,繊維混合量が多くなると混合時間の影響(繊維の偏在の影響)が現れてくる。また繊維の偏在による強度低下は若干あるものの極度の低下は見られない。 修正CBR試験から混合時間の減少に伴いCBR値は減少するが、修正CBR値は5%以上を得ることができるので、路床土として使用可能だと考えられる。 今回の実験結果から,繊維の偏在による一軸圧縮強度の変化,CBR値の変化の影響はあるが,あまり大きくはなく,ある程度の偏在が存在してもその補強効果は得られる。また火山灰質粘性土の安定処理土に短繊維を混合することによって路床土として使用できることがわかった。
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[Publications] 松岡将樹, 工藤宗治, 仲石裕一, 佐藤 栄: "短繊維混合土の繊維の偏在による強度への影響"平成15年度土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. 384-385 (2004)