2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760370
|
Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
工藤 宗治 大分工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教授 (50225166)
|
Keywords | 短繊維混合 / 火山灰質粘性土 / 安定処理土 / 一軸圧縮試験 / 三軸圧縮試験 / CBR試験 / 路床土 |
Research Abstract |
短繊維混合補強土とは低品質の土質材料に短繊維を混合するもので,力学特性などを向上させる効果を持つ.これまで筆者たちは安定処理した火山灰質粘性土の強度・変形特性の向上を図るために,短繊維を混合する繊維混合補強土によって,地盤を改良することを試みている.これまでの研究は黒ぼくを対象にしていたが,九州地区には同じ火山灰質粘性土である赤ぼくが存在しており,赤ぼくにも適用可能であるか検討する必要がある.そこで本研究では,赤ぼくの安定処理土に短繊維を混合し,一軸圧縮試験,三軸圧縮試験およびCBR試験を行い,短繊維混合による力学特性の変化について検討をおこなった. 実験条件は,一軸圧縮・三軸圧縮は直径5cm×高さ10cmの供試体を使用し,7日養生した後実験を行った.三軸圧縮試験はUU試験で行った.CBR試験は修正CBR試験を行った. 一軸圧縮試験より黒ぼくと同様に短繊維の混合によって強度は増加するが,黒ぼくほど強度の増加率は大きくなく,短繊維の混合率が増加していってもさほど強度の増加は見られなくなる.また赤ぼくは短繊維を混入すると変形係数が小さくなり,変形抵抗に対する効果が期待できる. 三軸圧縮試験より一軸圧縮試験と同様に短繊維の混合によって強度は増加し,強度増加の要因は短繊維混合による見かけの粘着力の増加の影響が大きく,内部摩擦角の増加はあまり見られない. 修正CBR試験から赤ぼくでも修正CBR値は5%以上を得ることができるので,路床土として使用可能だと考えられるが,黒ぼくと違い突き固め回数が大きくなるとオーバーコンパクションになり強度が低下する傾向がある. 今回の実験結果から,赤ぼくでも黒ぼくと同様に安定処理土に短繊維を混合する事により力学特性は改善される.また赤ぼくでも黒ぼくと同様安定処理土に短繊維を混合することによって路床土として使用できることがわかった.
|