2003 Fiscal Year Annual Research Report
抗原提示細胞としてのT細胞と、T細胞活性化、T細胞恒常性維持との関わり
Project/Area Number |
15790260
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
藤猪 英樹 国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (50356250)
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Keywords | CD8+T cell / B7-1 / 7-2 / 抗原提示細胞 |
Research Abstract |
マウス活性化CD8+T細胞が外来抗原を提示し、ナイーブCD8+T細胞を活性化することが出来るかを検証するために以下の実験を行った。 1)内在性のT細胞受容体との組み替えを防ぐ目的で、RAGノックアウトマウスに抗原特異的TCRトランスジェニックマウスであるOVA特異的OT-I(CD8+)を交配し、抗原特異的TCRを発現す為CD8+T細胞のみが高純度で得られるマウスを作製した。 2)抗TCR抗体および抗CD28抗体で活性化したC57BL/6(B6)マウス由来のB7陽性CD8+T細胞にOVAペプチドをパルスし、OVA抗原特異的なTCRトランスジェニックマウス(OT-I)のCD8+T細胞を活性化出来るかを確かめた。 B6マウスのCD8+T細胞には恒常的にB7-2分子が発現することを確認し、さらにこの細胞を抗TCR抗体および抗CD28抗体でin vitroにおいて刺激することによってB7-2分子の発現が上昇することが確認できた。一方、B7-1分子はナイーブCD8+T細胞では発現しておらず、抗TCR抗体および抗CD28抗体刺激によってその発現が上昇することが確認できた。この結果より、CD8+T細胞が活性化することによってCD8+T細胞自身のMHC class I抗原の発現とあわせると、抗原提示細胞としての要件を満たしていることが明らかとなった。この結果をふまえ、抗TCR抗体および抗CD28抗体で活性化したB6マウスの活性化CD8+T細胞にOVAペプチドをパルスし、OT-IマウスのCD8+T細胞と共培養したところ、OVAの濃度が10mMの際にOT-I CD8+T細胞の増殖がみられた。 この結果より、活性化CD8+T細胞に抗原提示作用がある可能性が推察された。
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